日本食ではなく郷土料理や食材が観光資源に!未来世紀ジパング「次なる沸騰!日本の“ご当地グルメ”」視聴レビュー
2014年12月8日(月)放送の未来世紀ジパング「次なる沸騰!日本の“ご当地グルメ”」を放送から2週間ほど遅くなってしまいましたが視聴しました。日本食ではなく地方の郷土料理や、八丁味噌などの食材が海外に進出し人気を得ている明るい状況を知る事ができた回です。
ファストフードから高級日本食店まで、今や1230件もの日本食レストランが香港で展開しているそうです。そんな美食の街、香港で人気なのが人気の福岡・博多のラーメン店「天然とんこつラーメン 一蘭」です。
番組で一蘭のお客さんにインタビューしたところ、日本のラーメンでから・・・では無く、「福岡の豚骨ラーメンだから、一蘭に来た」という回答でした。
香港ではほかにも、大阪焼肉・ホルモン「ふたご」や、京都の湯豆腐を振る舞う店、そして日本の名古屋発祥の手羽先名物店「世界の山ちゃん」といった“日本の地域”を打ち出したお店が人気です。
世界の山ちゃんは日本では手羽先がメインですが、香港ではひつまぶしや、天むすをエビフライのお寿司に見立てた「しゃちほこロール」など日本には無いメニューを販売しています。
世界中に5万5千店もある日本食レストラン。親日の国としても有名なタイでも今、日本のとんかつチェーンが続々と進出し人気になっているそうです。
番組でも名古屋名物の味噌かつの名店「矢場とん」が、タイのホテルグループ「バイヨークグループ」と組み、タイ一号店の開店させるまでの取り組みを取材していました。
豚肉やパン粉の調達、味噌だれのかけ方、豚肉の切り方など様々な問題をクリアしながら、タイ・バンコクのトンロー地区にみそかつ矢場とんは無事にオープン。宣伝しなかったにも関わらず、インスタグラムなどお客さんのSNSで広まり多数のお客さんが押し寄せていました。
八丁味噌も今、タイ・バンコクに進出している日本食材の1つです。まるや八丁味噌の浅井社長も甲冑姿で大手デパートで開かれた愛知フェアに乗り込み、きしめんと八丁味噌のコラボ「味噌煮込みきしめん」でタイのお客さんに八丁味噌を売り込んでいました。
沸騰ナビゲーターの戸田顕司氏(日経レストラン編集長)は未来予測にて「郷土グルメは“他訪地消”の時代へ」を掲げられていました。海外など他の国の人々がその土地に訪れて消費する、つまり『他訪地消』になる未来です。
観光庁の調査によると、日本を訪れる外国人のなんと94%以上が日本食を訪日目的としているそうです。建造物や自然などの観光資源が無い地域であっても、郷土グルメ・ご当地グルメが立派な観光資源として使えます。
実際に青森の「せんべい汁」や「バラ焼き」、静岡の「いわしカレー」など、東京ではまだそれほど馴染みのない地方の郷土グルメが現在海外への進出を始めているそうです。こうした日本食、日本食材の海外進出は、今後の日本の発展にも大きく寄与してくれるはずです。