被災地の特産品“アカモク”と“気仙椿”が全国へ!ガイアの夜明け「シリーズ復興への道 第18章 “知られざる特産品”に光を!」視聴レビュー

テレビ東京の経済番組「ガイアの夜明け」では、東日本大震災の復興をテーマにした回が“シリーズ復興への道”として定期的に放送されています。2015年3月10日(火)放送のガイアの夜明け「シリーズ復興への道 第18章 “知られざる特産品”に光を!」は、昨年9月の第17回放送から半年ぶりとなる復興シリーズ回でした。

※今回ガイアの夜明けで紹介されていた「アカモク」と「気仙椿」を使った三陸地方の特産品は、全国の百貨店やスーパーはもちろん、楽天市場などのネットショップでも購入することができます(⇒アカモク関連商品のネット通販気仙椿関連商品のネット通販)。

2011年3月11日に発生した東日本大震災から4年が経ちました。震災の被害にあった三陸海岸の特産品に注目し、全国に売り出そうという企業が出てきています。岩手県山田町の目の前に広がる山田湾の浅瀬に自生する海藻「アカモク」も、三陸海岸の特産品の1つです。

アカモクはワカメやコンブの仲間で、湯がいて刻むとメカブに似た粘り気のある食感になる海藻です。宮城県塩釜市で水産加工会社「株式会社シーフーズあかま」を営む赤間俊介さんも震災前からアカモクに着目し商品化してきたそうですが、地元以外にはなかなか販路が広がらなかったとのこと。

そんな赤間さんに手を差し伸べたのが、オイシックス(マザーズ上場、証券コード:3182)やカフェカンパニー、キリン、キユーピー、ぐるなびなど食を通じて被災地を支援しようという企業34社の集まり「東の食の会」です。東の食の会のイベントを通じ、岩手県でアカモク販売をする高橋さんと、宮城県でアカモク販売に携わる赤間さんはタッグを組みます。

オイシックスの高橋さんは若い女性にも受け入れられるよう「アカモクのリゾット」など新たなレシピを創り出します。タッグを組んだ東北の高橋さん&岩間さんも2015年2月に開催された日本最大級の食の商談会「スーパーマーケット・トレードショー2015」に出展、女性バイヤーから高い評価を得ていました。

その商談会でイトーヨーカドーの仕入れ担当者の目にとまり、3月には関東エリアのイトーヨーカドーでアカモク販売がスタートします。地元の名産品をオイシックスのような食のプロ企業が全国に販路を広げていく、こうした取り組みは今後復興はもちろん、地域ビジネス活性化にもつながると思います。

番組後半に紹介されていたのが、「奇跡の一本松」で知られる岩手県陸前高田市で「気仙椿」という愛称で昔から親しまれてきたツバキです。地元の人々は気仙椿の種から採った油を用いて、けんちん汁などの料理や、肌や髪の手入れ、やけどの塗薬などを作っています。

1925年創業の老舗化粧品メーカー「ハリウッド化粧品」と、一般社団法人リテラ代表の渡邉さやかさんもそんな気仙椿の可能性に着目し、共同で「気仙椿ハンドクリーム」を生み出します。

2012年にテスト販売した3000個が1か月程度で完売したことで、2014年10月からは気仙椿ハンドクリームの本格的な販売を行っています。ネット通販の楽天市場でも「ハリウッド化粧品 気仙椿ハンドクリーム」は販売中しています。

大手化粧品メーカーの資生堂(東証1部上場、証券コード:4911)も気仙椿に注目し、復興支援の一環として椿植樹など、気仙椿を新たな産業に育てるプロジェクトを立ち上げています。第1弾の商品として開発したのが気仙椿の油を使った「気仙椿ドレッシング」です。

2014年11月に資生堂パーラーなどで約5000本を売り出したところ、すぐに完売したそうです。資生堂では2015年以降も引き続き、ドレッシングはもちろん気仙椿を使った新商品の開発を進めていくとのこと。

アカモクや気仙椿など被災地の特産品を活用した産業が売上を増やせれば、それだけ中長期的な復興支援にもつながります。オイシックスやハリウッド化粧品、資生堂など全国に販路をもつ企業の取り組みは今後ますます重要になると思います。

スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です