ブラック企業で働く非正規雇用労働者の厳しい現実を知る、ガイアの夜明け「もう泣き寝入りはしない!~立ち上がった“働く若者たち”~」視聴レビュー
2014年9月23日(火)に放送されたガイアの夜明け「もう泣き寝入りはしない!~立ち上がった“働く若者たち”~」は、「最低賃金割れ」「賃金未払い」「長時間労働」などの労働条件の改善を目指し、若者や団体が立ち向かう実際の現場を放送した貴重な回でした。
大手カフェチェーンで8年半働いていた綾瀬さん(仮名)は4年満期という雇い止めにあったのではと、首都圏青年ユニオンの力を借り、裁判に訴えます。今回のガイアの夜明けは、そんな重いシーンから始まりました。
パートやアルバイト、派遣社員など、非正規雇用労働者の人数は年々増加傾向にあります。そして比例するように増えているのが、賃金に対する不満や、セクハラ・パワハラ問題です。
東京・下北沢に事務所を構えるNPO法人POSSE(ポッセ)にも、若者から年間1,500件にものぼる労働相談が入っているそうです。 相談内容は「社内いじめ」「残業代の未払い」「パワハラ」等、多岐にわたっています。
2014年8月7日、一人の女性木村さん(24歳)が厚生労働省で記者会見に臨みます。木村さんは自身の職場であり、厚生労働省から若者応援企業として認定されていたIT企業を訴えます。
番組では会社名は公表されていませんでしたが、ネットではすぐに社名が広まっていました。番組内容や研修マニュアルを見る限り、労働内容や社風はまさに“ブラック企業”の典型です。
木村さんはIT企業で働いていた1ヵ月間の研修期間、まったく給料が支払われなかったそうです。 また長時間労働によって彼女は働いて3ヵ月で身体を壊し、医者から適応障害と診断されます。彼女はブラック企業被害対策弁護団の力を借りて、IT企業を訴訟。これから本格的な戦いが始まるとの事です。
ワンオペと呼ばれる深夜の長時間1人労働など、すき屋など劣悪な労働環境が大きなニュースになった株式会社ゼンショーホールディングス(東証1部上場、証券コード:7550)。当ブログ管理人の自営業者KENも、このニュースを知ってゼンショー株を手放しました。
そんなゼンショーと団体交渉に臨んだのが、会社に労働組合がない、非正規労働者だから組合に入れないといった人たちを支える首都圏青年ユニオンです。
番組では最低賃金を下回る給与で警備員のアルバイトとして働いていた二見さんたちが首都圏青年ユニオンに加盟し、会社側と団体交渉を行う模様が放映されていました。団体交渉の結果、二見さんは過去2年分の給与差額を見事会社側から勝ち取ることに成功します。
当ブログ管理人KENが自営業者としてスタッフを雇う立場にいる分、今回のガイアの夜明けを見てブラック企業と呼ばれない労働環境を整えなければと、決意を新たにできました。会社側も労働者側も、目指すゴールは同じはず。協力・信頼し合える関係が大切です。