辻調グループのダンディーな代表、辻芳樹氏が登場!カンブリア宮殿「食を支える13万人!本物が、本物の人材を作る!」視聴レビュー
2014年8月21日(木)放送のカンブリア宮殿「食を支える13万人!本物が、本物の人材を作る!」を視聴しました。辻調グループのダンディーな代表、辻芳樹(つじ・よしき)氏が登場され、徹底的に自分で考えさせる実践的な教育について語られた回になります。
番組はフランス・パリ市内にある川崎純子さんが運営する「ル・キャヴィスト・ビオ」という小さなお店の風景からスタートしました。まぐろのレアステーキのように日本料理とフランス料理を合わせたユニークなメニューが人気を博している料理店です。
そんな川崎シェフが料理を学んだのが、日本最大の「食」の教育機関、辻調理師専門学校です。伊勢湾に浮かぶ小さな島、三重県・答志島にある料理が旨いと評判の旅館「波音の宿 中村屋」の2代目もお父さんも弟も、辻調の卒業生です。
開校54年を迎える辻調理師専門学校を中心としたコンソーシアム、辻調グループ。国内からフランスまで14の学校を展開、200万円以上という高い授業料ながら、その卒業生は実に13万人にも及びます。
辻調グループの凄さは就職率にも表れています。専門学校平均の就職率77.4%に対し、なんと辻調グループの就職率は98.9%と圧倒的な高さになっています。番組でもホテルやレストランが辻調グループ専門のリクルーティングを行っている風景が紹介されていました。
フランス料理の有名店「ジョエル・ロブション」のスタッフも全員辻調グループの卒業生。基礎を徹底的に叩き込まれるため、辻調グループの卒業生は即戦力として名店でも採用できるそうです。
授業風景の一環として紹介されていたのが、辻調名物シミュレーション実習です。料理役と客役に分かれて、学生に自分たちで徹底的に考えさせる実践的なトレーニングを行っていました。
学生に自主的に考えさせる料理学校、辻調グループの設立は1960年。辻芳樹校長の父、辻静雄氏が読売新聞の記者を辞めて開いた辻調理師学校が始まりです。辻静雄氏は当時まだ日本では深く理解されていなかったフランス料理を、日本人として先駆けて研究します。
辻静雄氏はフランス料理研究家として、30年間の研究結果を1977年に「フランス料理研究」という巨大な本にまとめて出版されます。そして1980年にはフランス・リヨンの郊外の古城を買い取り、本場の環境で学べる辻調グループフランス校まで開校します。
カンブリア宮殿の公式サイトによると、フランス料理を世界へ紹介した功績が認められ、辻静雄氏はフランス政府から外国人として初めて「最優秀職人賞」を送られるなど世界的な評価を得ているそうです。
世界のベストレストラン50で過去4回、アジア1位に選ばれた成澤由浩シェフ。南青山に構えるレストランNARISAWAのオーナーシェフとして、本物の土を使ったスープなど自然をテーマにした斬新な料理を提供しています。彼も辻調グループフランス校の卒業生です。
1日1組しか客を取らないユニークなフランス料理「Hagi」。地元いわきの本物の食材を使い、1日1組を大切に扱いながら料理を提供しています。このHagiのオーナーシェフも辻調グループの卒業生です。辻芳樹校長はこうした卒業生たちを訪ね歩きインタビューを繰り返すことで、次の料理界を担う人材をどう育てるか、学校のカリキュラムに生かすべく走り回っているそうです。
今回のカンブリア宮殿を視聴し、自主的に考えさせる事の重要性を再確認しました。料理についても考えながら食べるという事をしてきませんでしたが、今後は少し、作った料理人について考えながら食してみたいと思います。