ユネスコだけでなく観光客のモラルの低さも問題では・・・未来世紀ジパング「夏休み直前!拡大版 世界遺産に問題噴出! ~表も裏もすべて見せます~」

2018年6月、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産が世界遺産に正式に登録されました。世界遺産「軍艦島」のツアーが観光客に人気になるなど、ビジネス面でも世界遺産登録は絶大な効果を生み出します。

2018年7月18日(水)放送の未来世紀ジパング「夏休み直前!拡大版 世界遺産に問題噴出! ~表も裏もすべて見せます~」はユネスコ(国連教育科学文化機関)・イコモス・世界遺産委員会の問題、そして軍艦島やオーストリア・ウィーンなど世界遺産を特集した90分のスペシャル回でした。

ちなみに今回の番組を見て初めて知ったのですが、日本に世界遺産は22個あるそうです。世界全体でみると1,092件で、登録数の第1位はイタリアの54件、第2位は中国の53件、そして第3位はスペインの47件と、12位の日本と2倍以上の開きがあります。

オーストリアの首都ウィーンは街の中心部全体が世界遺産に登録されています。しかし世界遺産のため、ウィーンには高層ビルが建設できないという制約もあります。そのため世界遺産か都市開発かで、ウィーン市民の考えは真っ二つに分かれる状況になっているとのこと。

一方、韓国で2014年に世界遺産に登録された南漢山城(ナムハンサンソン)はウィーンとはまた違った問題を抱えています。それが南漢山城を訪れる観光客による酒盛りとゴミの放置、廃棄タイヤや発泡スチロールなど産業廃棄物の不法投棄といった韓国人のモラルの低さです。

世界遺産決定までの流れが不透明だという問題も今回の未来世紀ジパングで取り上げられていました。各国からの登録申請を審査する諮問機関・イコモスが評価した「世界遺産にはふさわしくない」という勧告が度々ひっくり返る事態が起きているからです。

世界遺産はパリに本部を構える国連の機関ユネスコではなく、世界遺産条約を結ぶ193か国から選出された世界遺産委員会が決める力を持っているとのこと。そのため世界遺産登録を巡り激しいロビー活動が繰り広げられているそうです。この状況が続くと世界遺産のブランドイメージ毀損にもつながりかねません。

ユネスコは他にも不透明なお金の流れや、世界記憶遺産の政治利用など、様々な問題を抱えていることを今回の番組で知ることができました。高い分担金を支払っている日本政府がユネスコに反発するのも分かります。

ボスニア・ヘルツィゴビナにある悲劇の橋は1993年に紛争で破壊されましたが、元ユネスコ事務局長の松浦晃一郎氏の尽力もあり世界遺産として2004年に再生されました。ブラックボックスの多いユネスコだからこそ、松浦晃一郎氏のようなトップが今求められていると思います。

2018年末にはアメリカがユネスコから脱退することになっているため、分担金の負担額が一番多いのは日本になります。日本も今まで以上に主張と提案を行い、ユネスコをあるべき形へと改革する責任があると今回の未来世紀ジパングを視聴し感じました。

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