未来世紀ジパング「世界を救う!ニッポンの赤ひげ」を視聴し、崇高な日本人医師の活動を誇りに思います

2014年5月28日(月)に放送された未来世紀ジパング「世界を救う!ニッポンの赤ひげ」は、世界に貢献する日本の医師達を通して日本医療の”信頼力”を問う回でした。眼科医・服部匡志医師やNPO法人・ジャパンハートという、人の命を救うために奮闘されている方々が取り上げられた、胸を熱くする回です。

未来世紀ジパングで紹介されていたのが、フリーの眼科医であり、神の手を持つと評される服部匡志医師。番組では2週間で日本全国10か所の病院で手術する服部医師。これほどの過密スケジュールで働くのは、1か月の半分をベトナムで貧しい地域に訪れ、無償で白内障などの治療をおこなっているそうです。この活動をなんと12年間も続けているとの事。

ベトナムは中国と領有権問題で争っていますが、日本とは友好的な国として有名です。日本は毎年2,000億円規模のODAをベトナムに援助しており、また日本企業も1,500社以上ベトナムに進出しています。それだけベトナムは将来有望なマーケットなのだと言えます。

そんなベトナムの医療事業は、地域の格差、貧富の格差が大きいという厳しい現実があります。服部医師がベトナムで無償の活動を始めたのは、2001年に学会でベトナム人医師に失明するベトナム人を救ってほしいと乞われたことがキッカケだそうです。これまでの12年間でおよそ1万人ものベトナム人を失明から救ってきたとのこと。2007年にはベトナム保健省からその功績をたたえて、人民保健勲章も授与されています。

服部医師は現在、日本のメガネチェーン大手の株式会社三城から資金援助を受け、富裕層向けの日本国際眼科病院をベトナムに作ろうとしています。ここで富裕層から治療費を稼ぎ、そのお金で地方の貧しい人たちを無償でより多く救う。大変素晴らしく、また献身的な活動だと思います。まさにベトナムの赤ひげですね。

経済発展著しい東南アジアですが、都市部では医療も進歩してきているものの中心から離れた地域、特にへき地には病院がない所も多くあります。例えば、カンボジアの首都プノンペンから車で2時間半もかかるチューンプレイ地区。昔ながらの高床式住居が点在する農村地帯です。

当然、チューンプレイには近代的な医療を受けられる病院はありません。そんな村にやってきたのが、日本人の若い医師と看護師が登録しているNPO法人ジャパンハートです。短期ボランティアで東南アジアのへき地医療に挑む日本のチームです。

ジャパンハートの代表は吉岡秀人医師。番組では診察チームがチューンプレイで200人以上の診察を行った後、手術チームの一員として現地入りし、チューンプレイ病院で難手術を担当。そして手術が終わると次の僻地に旅立っていました。

今回の沸騰ナビゲーターは日本経済新聞社編集委員の山口聡氏。未来予測は「東南アジアに“赤ひげ”が生まれる」でした。ベトナム人を無償で失明から救う服部医師と、ボランティアのチームをつくりカンボジアの辺境で無償治療するジャパンハートは、まさに現代の“赤ひげ”です。しかし、日本人だけでは限界があります。

現地の医療が発展していくためには、現地の人々によって医療活動が継続していかなければなりません。服部医師はベトナムで内視鏡を使いこなす医師を20人以上育成し、ジャパンハートもチーム医療にカンボジア人医師を参加させ医療技術を伝えています。日本の“赤ひげ”が、“現地の赤ひげ”を育成しているんですね。

こうした日本人医師達の献身的な活動は、東南アジアでの日本医療の信頼度アップにつながり、将来様々な日本の医療技術や医療器材、薬剤の輸出などにつながってくると思います。ただその時にも、営利だけを目的にするのではなく、赤ひげの精神を継いだビジネスを日本企業には行ってもらいたいものです。

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