イケア、難民、核廃棄物など注目トピック盛りだくさん、未来世紀ジパング「ノーベル賞発祥の地!北欧スウェーデン”理想の国”は本当か!?」感想&評価
スカンジナビア半島に位置する北欧スウェーデン。人口1,000万人足らずながら、世界的な企業が続々と誕生し活躍する高福祉国家の理想と現実が、2015年12月14日(月)放送の未来世紀ジパング「ノーベル賞発祥の地!北欧スウェーデン”理想の国”は本当か!?」で紹介されました。
2015年も日本人2人が受賞し、日本人の受賞者は総勢24名となったノーベル賞。番組で初めて知ったのですが、その舞台となるストックホルム市庁舎で開かれる晩餐会の料理は、観光客も併設されたレストランで食べることができるそうです。
スウェーデンの北極圏に位置するラップランド地方は、サンタクロース伝説の地としても有名です。そこに人口3,000人ほどの小さな町ヨックモックがあります。日本の洋菓子店としても有名なヨックモック、実は創業者がスウェーデン・ヨックモックを訪れお菓子とお茶を振る舞われたことに感動し、社名にしたのが由来だそうです。
日本でも大人気の家具メーカー・イケアもスウェーデンを代表する世界的な企業です。番組では日本のテレビカメラとしては初となる、開発室の模様を放映することに成功していました。商品開発力や物流など、世界で4兆円の売上を稼ぎ出すその理由が少し分かった気がします。
また北の果てにも関わらず、スウェーデンには多数の難民が押し寄せているとのこと。その理由が生活資金や生活用品、教育といった政府支援が難民でも手厚く受けられる点です。永住権を得た難民は、スウェーデンの介護施設で働くなど高福祉社会の担い手となっています。
ただその難民に対する姿勢も、増え続ける難民の数とコストによってスウェーデン政府は見直しを余儀なくされたそうです。もう1つ、核廃棄物処理にもスウェーデンでは本格的に取り組んでおり、フォルスマルクには核廃棄物処分場の建設が住民8割の賛成によって進んでいます。
沸騰ナビゲーターの米倉誠一郎氏(一橋大学イノベーション研究センター教授)も話されていましたが、スウェーデンのように問題を先送りにせず、自分たちの世代で解決しようと取り組む姿勢こそが、厳しい現実に打ち勝つ理想への最善の道筋なのだと思います。考えさせられる番組内容でした。