日本の食の安全への取り組みが世界標準になってほしいと切に感じた未来世紀ジパング「危険!?中国食品問題の実態に迫る!」視聴レビュー

2013年12月16日(月)に放送された未来世紀ジパング「危険!?中国食品問題の実態に迫る!」を視聴しました。何かと話題になることも多い、中国の危険な食品問題を取り上げた回です。

日本でも大きなニュースになった中国食品の問題と言えば、2002年の冷凍ホウレンソウの残留農薬、2005年の養殖ウナギの抗生物質、2007年の段ボール肉まん、2008年の冷凍餃子などが記憶に新しいところです。

番組冒頭から殺虫剤や除草剤など、農薬を大量噴射する中国農家のショッキングな現実が放送されていました。中国の一般家庭でも、野菜洗浄機などが通販で広まり、食の安全について考える人たちが増えているそうです。

一方、中国では危険な食品を排除しようという動きも始まっており、その一環として100人以上の民間の食品安全調査員、通称「食品Gメン」が活動しています。中国の食品Gメンは市場やスーパーなどを回り、自分の目と鼻で危険な食材を販売する業者の摘発などを行っているそうです。

番組では食品Gメンが大手スーパーで食材の抜き打ち調査を実施し、そこで発見した怪しい食材を公的機関に持ち込み調査してもらうシーンが放送されたのですが・・・禁止されているホルムアルデヒドが検出されたのに「大手スーパーだから大丈夫だよ」という検査官の信じられない対応。中国の食品検査体制は名ばかりで、実際はほとんど機能していないようです。

中国で新聞紙上を賑わせている危険な食材、それが乾燥湯葉です。中国南部にある乾燥湯葉の名産地では、連日の報道にも関わらず市民たちは日常的に乾燥湯葉を食べていました。乾燥湯葉の生産工場では、食品のすぐ脇に牛や豚が飼われ、非常に不衛生な状態になっています。

さらに番組の独自調査によると、乾燥湯葉の製造過程で混入される食品添加剤には、ホウ素などの有害な物質も混入されていたとのこと。拝金主義、儲け至上主義のため、中国における食の安全は軽んじられる傾向にあるようです。

ただ、中国国内でも食の安全性への意識は年々高まっていることもあり、中国の食品メーカーも変わりつつあるそうです。例えば、農薬分析機器の導入。残留農薬や重金属などを検出する分析機器で、中国トップシェアを誇るのが日本の株式会社島津製作所(東証1部上場、証券コード7701)だそうです。

天津市郊外で生鮮野菜を作る巨大なビニールハウスの農場も、日本の有機野菜生産と宅配を手掛ける「大地を守る会」とタッグを組み、生産者の顔の見える安心な野菜作りを目指しています。日本の技術やノウハウが、中国の食の安全に貢献しているんですね。

沸騰ナビゲーターの後藤康浩氏(日本経済新聞社編集委員)は未来予測で「日本基準が世界基準に!」と掲げられていました。中国の危険な食品を日本に持ち込ませない、日本の水際対策と食の安全への基準に検査技術や有機無農薬農法などが世界に広まり、世界基準になっていくという未来予測です。

すでに日本の食の安全を守る技術は世界各国から高く評価され、アジアをはじめ南米やアフリカからも研修員を受け入れ、検査技術やシステム構築の指導をしているそうです。

TPPでも関税だけではなく、食の安全基準も議論されていますので、世界の人々とくに子供立ちのためにも、安心・安全な食文化が広まっていってもらいたいものです。とくに今回未来世紀ジパングを見て、もうちょっと中国政府ががんばって食の安全向上に取り組んで欲しいと感じました。

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