未来世紀ジパング100回記念スペシャル「池上彰が解き明かす!”謎多き国”イラン」でイランについての理解を深める

2013年11月25日(月)に放送された未来世紀ジパング「池上彰が解き明かす!”謎多き国”イラン」を遅ればせながら視聴しましたので、視聴レビュー記事を記しておきます。前週の11月18日(月)の放送はお休み、その代わりに11月25日放送分は未来世紀ジパングの100回記念放送ということで、通常より30分長い池上彰さん登場のスペシャル版として放送されました。

2013年9月にアメリカとイランの大統領が34年ぶりに会話したニュースが世界を駆け巡りました。核開発疑惑でアメリカから“悪の枢軸”と名指しされた中東の大国イランの現状を確認するために、8年ぶりにイランに訪問した池上彰さん。

映画「アルゴ」でも有名な、1979年のイラン人学生によるアメリカ大使館占拠事件。それまで親米国家だったイランは、その事件以降、反米国家へと大きく様変わり。旧アメリカ大使館は、今では「偉大なる占拠博物館」になっています。その入り口にある打倒アメリカと書かれた足拭きマットを踏まずに博物館へと入る池上さん。旧アメリカ大使館の博物館の中では、CIAが諜報活動を行っていた証拠などが展示されていました。

核開発を進めるイランに対して、アメリカが主導する形で国際社会は原油の禁輸などの経済制裁を課しています。イラン等の中東の国では、身に着けて逃げられる金細工や宝飾品などが人気との事。

経済制裁の営業で物が不足しインフレも急激に進んだことで、物価は1年で2倍にまで跳ね上がっています。バザール等の市場には質の悪い中国製のコピー品などが売られています。また、高額紙幣ではインフレが間に合わず、トラベラーズチェックが代用されています。クレジットカードも使えないため、外国人はリアル紙幣を大量に持ち歩かなければならない状況です。

親米のロウハニ大統領が誕生したとは言え、革命防衛隊や彼らの下部組織バシジなど反米であることで利益を得ていたイラン国内の反米勢力はまだまだ存在します。イラン国内におけるイスラム教シーア派のトップであるハメネイ師が親米か反米かによって、今後のイランの政情も大きく変わっていきそうです。

イランは実は親日国家でもあります。1980年代の出稼ぎ交流や、テレビ「おしん」やマンガ「はだしのゲン」の人気もあり、多くのイラン人は親日だそうです。

経済制裁の影響でイラン国内の日本企業は現在100社ほどしかありません。ただ、番組で紹介されていた日本人の須藤さんが売っている日本製の「eco-SPRAY」(車のエンジンの燃焼率を上げるスプレー)や、地震大国イランに対する技術支援などの人道支援など、日本とイランの良好な関係は続いています。

沸騰ナビゲーターの池上彰さんも未来予測で「邂逅の予感」を挙げられていた通り、穏健派のロウハニ大統領の就任や、核開発問題についての6ヵ国協議合意など、イランとアメリカの関係改善の兆しが見え始めています。

イスラエルやサウジアラビアなど反対する国があっても、平和を求める歩みが止まることはないはず。特にイランとアメリカの関係が劇的に改善すれば、親日国家イランへ様々な日本企業が進出するはず。2014年にはイラン関連で良いニュースが流れることを祈っています。

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