金儲けありきではなく、創造性ありきの経営戦略、カンブリア宮殿「夢と魔法の王国のつくり方 知られざるディズニーの神髄」視聴レビュー
2013年11月21日(木)放送のカンブリア宮殿「夢と魔法の王国のつくり方 知られざるディズニーの神髄」を視聴しました。ウォルト・ディズニー・カンパニーのロバート・アイガーCEOが登場した回で、世界初公開のシーンもたくさん放送されました。
番組冒頭では小池栄子さんがめったに取材が許されないアメリカ・バーバンクにあるディズニー本社を訪問。世界を席巻するコンテンツの制作現場などを取材すると同時に、ロサンゼルスにある本場のディズニーランドで最新アトラクションを体験されていました。カーズの新アトラクションや噴水を使ったショーは当ブログ管理人の自営業者KENもぜひ見てみたいです。
1955年にロサンゼルス・アナハイムに開業したディズニーランドは、今やフロリダ、フランス、香港、そして東京に存在しています。そのディズニーランドを支えるのが、イマジニアリングスタッフ。「イマジン」と「エンジニアリング」を組み合わせた造語だそうです。
創業者であるウォルト・ディズニーの時代から、ピノキオや白雪姫のアニメなど最新技術へ挑戦し続けてきたのがディズニー社の歴史でもあります。映像と音声を融合させた作品、そしてアニメ初の本格カラー。これらはディズニーが先陣を切った技術です。
現在の社長ロバート・アイガーが就任して以降、ディズニー社は米三大テレビ局の1つ、ABCを傘下におくと同時に、CGアニメ会社のピクサー、コミックキャラクターを多数抱えるマーベル、スターウォーズのルーカスフィルムを次々と買収してきました。
現在、米ディズニーグループの4.5兆円(2013年9月期)という売り上げの構成比は、45%がテレビ放送、32%がレジャー、13%が映画・アニメ制作、そして10%が商品販売やライセンス、その他の収入となっています。ミッキー以外にも稼ぎ頭があるんですね。
優良なコンテンツと技術を確保し、全世界のユーザー向けに売り込んでいるため、巨額な買収や製作費をかけられるという背景もあります。個人的には公開に向けて準備中のスターウォーズ新シリーズが楽しみです。
今回のカンブリア宮殿はスタジオで社長と話すいつものスタイルではなく、小池栄子さんが米国に取材に赴き、村上龍さんが映画館でアイガー社長にインタビューするという珍しいスタイルの回でした。
番組の最後、村上龍さんの編集後記で「非常に多くの決断を創造性に基づいて下す」というディズニーの経営戦略があるからこそ、ミッキーをはじめとした世界的な人気コンテンツが誕生したのでしょう。金儲けありき、ではなく創造性ありきのビジネスは強いです。
ちなみに、日本では株式会社オリエンタルランドがディズニーランド、ディズニーシーの運営を行っています。東証1部に上場しており(証券コード:4661)、1デーパスポートがもらえる株主優待もありますが、投資金額が軽く100万円以上するため株の購入候補にはしていません。ただディズニーグループの将来性を考えると、投資しておくべき企業なのかもしれません。・・・悩むところです。