フカヒレや白酒のバブル崩壊、ニトリは中国に初進出!内容盛りだくさんの未来世紀ジパング「緊急拡大スペシャル!”中国異変”第3弾」視聴レビュー

2014年11月17日(月)放送の未来世紀ジパング「緊急拡大スペシャル!”中国異変”第3弾」は、未来世紀ジパング放送3周年を記念した1時間半スペシャル回でした。中国で起きている”異変”に切り込むシリーズの第3弾です。

北京・北海公園にある高級料亭、かつて人気だったフカヒレ料理はここ数か月まったく出ていないそうです。中国ではフカヒレの値段が3分の1まで急落しているとのこと。

一方で習主席が食べたことで、1つ18円の肉まんが中国では人気になっています。中国は世界一のフカヒレ消費大国ですが、ぜいたく禁止令によって消費が激減しているそうです。

他にもぜいたく禁止令という反腐敗キャンペーンによって、高級たばこ、ツバメの巣、飛行機のファーストクラス、無用な出張や保養地での会議なども禁止されています。

中国版ツイッターで注目を集めているのが、『広州の区おじさん』というサイトです。現在年金暮らしの区おじさんは、役人が公用車を使っていないか日々目を光らせ、公務員の腐敗現場をカメラにおさめネットにアップしています。その直接的で過激な行動は、中国市民のヒーローになっているそうです。

ぜいたく禁止令によって大きな影響を受けたものがもう1つ、それが「白酒(バイジュウ)」です。歴代の国家主席が外交の場でも愛飲した、接待や外交の場でも使われた中国の伝統酒です。2012年、50年物の白酒はなんと1本360万円で落札されたほどです。これまでの最高落札額は、なんと1本1億6,000万円!

その白酒バブルが2013年、弾け飛びます。価格は暴落し、酒屋の売上は激減。白酒作りの村、貴州茅台村には大小1,000件もの酒造会社がひしめき合いますが、9割が休業中もしく倒産に追い込まれています。

同じく中国内陸部の神木で市民の9割が投資したもの、それが「石炭」です。1,000社以上もの石炭投資金融会社、いわゆるシャドーバンキングが神木市内にあふれかえり、30%を超える年利でお金を集め億万長者も次々と生みだされます。しかし、石炭バブルは崩壊。多くの市民が資産を失います。

番組によると、ほかにも小笠原諸島近海に中国の密漁船で話題になった「赤サンゴ」、ニンニクやショウガも中国ではバブルになったことがあります。2013年10月に放送された未来世紀ジパングの鬼城もバブル崩壊の典型例です。

不動産の下落が続く中国の武漢に、日本で“お値段以上”を売りに快進撃を続ける家具チェーンのニトリ(東証1部上場、証券コード:9843)が2014年9月末に初出店しました。枕など日本製品の品質と安全性で勝負するそうです。

なぜ今、中国なのか?似鳥社長は「世界で一番になるには、中国と米国は欠かせない」とコメントされています。また中国では中間層が増え続けているため、ニトリにとっても将来的により多くの顧客を獲得

ショッピングモールで水漏れなどのトラブルがあったものの、2014年10月1日に武漢最大のショッピングモールは無事オープン。ニトリの古宮専務が出展店舗代表として挨拶していました。他にもメガネのJINSやダイソーなども出店しています。

ぜいたく禁止令によって中国では高級商品の売れ行きが落ち込む中、ニトリのソファーや形状記憶枕など、お手頃な商品が中国内陸部で人気が高まっているようです。

2012年、がん死亡者数が220万人と、中国は世界一のがん大国でもあります(第2位は68万人のインド、3位は62万人のアメリカ、日本は第4位の38万人です)。

湖南省長沙市にあるガン専門病院のまわりには、15軒ほどの旅館が軒を連ねる「がんの町」になっています。高額な医療費を払えない患者達が安い宿に滞在しながら治療に通っているそうです。中国では治療費で家族に迷惑をかけたくないと、自分で胃がんの手術をした人が出血多量で亡くなる事件まで発生しています。

そんながん問題を抱える中国に、がん内視鏡手術で「ゴッドハンド」と呼ばれるNTT東日本関東病院の内視鏡部長、大圃(おおはた)医師は定期的に訪問しがん手術を行っています。中国の医療現場に技術を教え伝えることで、より多くの患者を救うためです。

番組では3,000人もの中国人医師が見守る中、オリンパスなど日本メーカーが独壇場となっている内視鏡を使ったがん手術を成功させていました。大圃意思はまさに、医療を通じた日本と中国の架け橋だと思います。

沸騰ナビゲーターの後藤康浩氏(日本経済新聞社編集委員)は、未来予測で「中国の異変→改革」を掲げられていました。習近平国家主席による“ぜいたく禁止令”は、過去の膿を出して改革に舵を切るという姿勢の表れでもあります。

例えバブル崩壊につながったとしても、無駄の多いインフラ投資やシャドーバンキングの金融問題などにメスを入れていくことで、健全な経済成長軌道を中国が回復できれば、日本にとっても新たなビジネスチャンスにつながります。

今回の未来世紀ジパングを見て、中国・武漢に今年初出店したニトリの株購入を検討してみようと思いました。ここ1週間ほど株価は下落していますが、長期チャートで見ると株価が右肩上がりに伸びており、株主優待で割引券ももらえるのでNISAの投資先候補としてありだと思います。

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