メイド・イン・ジャパンの闇が見える外国人技能実習生の制度⇒ガイアの夜明け「ニッポン転換のとき第六弾 絶望職場を今こそ変える!」

国内の製造業や農業、漁業といったさまざま現場を支えてくれているのが外国人技能実習生です。およそ23万人の外国人技能実習生が日本で働いていますが、違法な長時間労働や法律で定められた最低賃金を大幅に下回る条件で雇用されているケースもあります。

2017年12月12日(火)放送のガイアの夜明け「ニッポン転換のとき第六弾 絶望職場を今こそ変える!」は、2017年8月1日に放送されたガイアの夜明け「追跡!絶望職場の担い手たち」で明らかになった外国人技能実習制度のさらなる闇に迫った回です。

外国人技能実習制度では、海外にある「送り出し機関」と、日本側の「監理団体」と呼ばれる組織が連携して現地の人を研修し、日本へと派遣しています。

日本側の監理団体の重要な役割は、海外からやってきた実習生を受け入れている企業が違法な長時間労働をさせていないか、最低賃金を下回る不法な条件で働かせていないかといった点をチェックすることです。

国内にはおよそ2000の監理団体があるそうですが、中にはチェック機能の役割を果たせていないところが少なくないと番組で紹介されていました。また真っ当に活動している監理団体でも、稼げる仕事を求め失踪する実習生という問題を抱えています。

中国側の送り出し期間にも問題点が多く、例えばベトナムで仲介業者などへの支払いを含めると実習生は約8,000ドルと、ベトナムの平均年収の3倍近くもの費用がかかってしまいます。そのため実習生は多額の借金を抱えた状態で日本にやってきます。

日本側の管理団体に選んでもらうため、ベトナムの送り出し期間が管理団体の日本人担当者に対して過剰な接待やキャッシュバックを行うことが当たり前になっているそうです。悪質な管理団体の存在が外国人技能実習生の制度を歪めてしまっているんですね。

岐阜一般労働組合の甄凱さんvs悪質な縫製工場

2017年8月1日(火)放送のガイアの夜明け「ニッポン転換のとき 第四弾 追跡!”絶望職場”の担い手たち」でも紹介された外国人実習生の待遇改善や保護活動に取り組んでいる岐阜一般労働組合の甄凱(けん・かい)さんが番組後半に再登場されていました。

劣悪な環境の中働かされたあげくクビにされ、未払賃金の支払いを求めて立ち上がった岐阜県の中国人実習生の女性5人。彼女たちにような技能実習生に賃金を支払わず、未払い賃金を請求されたら会社を潰してすぐに新しい会社を作る手法が横行しているとのこと。

未払い賃金が支払われず戦っていた中国人実習生の方々はその後どうなってしまったのでしょうか?11月でビザが切れているとしたら、結局、賃金は払われないまま借金だけ抱えて中国に戻って行った事になります。

日本人として外国人技能実習生を不幸にする会社があることをとても恥ずかしく思うと同時に、国には一刻も早く制度改革と、管理団体の取り締まりを実施してもらいたいと今回のガイアの夜明けを視聴し感じました。

1つ救いがあるとすれば、メイド・イン・ジャパンのアパレルブランド「セシルマクビー(CECIL McBEE BE)」を展開する株式会社ジャパンイマジネーションが

弊社の商品が取引メーカー様の先の縫製工場において、不適切な人権労働環境のもと製造されていたとすれば、誠に遺憾であると考えており、またその実情を知り得なかったことについては、大いに反省すべき点であると認識しております。
今後は取引メーカー様と共に、製造現場について更なる関心を払い、弊社の商品がそのような環境下で製造されることがないように努力をして参る所存です。

という発表を2017年12月15日に行っている点です。メーカー側の意識が変われば、悪質な孫請け企業や管理団体が金儲けできない仕組みにつながって行きます。外国人技能実習生の制度は消費者側のモラルも問われている問題です。

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