ファッションの伊勢丹が古着を扱い、Jフロントリテイリングはシジェームを展開>ガイアの夜明け「百貨店はどう生きるか」

ネット通販やファストファッションの台頭もあり、全国百貨店売上高(2016年度:5兆9780億円)は2年連続で前年実績を下回り、日本各地で大型百貨店の閉鎖が相次いでいます。中国人をはじめとした訪日外国人による爆買いも落着く中、日本の百貨店はまさに岐路に立たされています。

2017年11月7日(火)放送のガイアの夜明け「百貨店はどう生きるか」は百貨店の名門、三越伊勢丹(東証1部上場、証券コード:3099、株主優待カードあり)の古着販売と、Jフロントリテイリング(東証1部上場、証券コード:3086、お買い物ご優待カードあり)のセレクトショップ「シジェーム」が取り上げられた回でした。

店舗の売上全国第1位の伊勢丹新宿店を有する“ファッションの伊勢丹”。女性歌手のchayさんとタッグを組み、インスタグラムなどのネットサービスを活用し若い女性客を伊勢丹に呼び込む戦略など、新たな発信型の取り組みに乗り出しています。

そんな伊勢丹のバイヤーが目を付けたのが、今まで百貨店があまり手を出してこなかった「古着」の販売です。ネット通販に慣れたファッション感度も高い30代以下の若い女性たちをターゲットに、リメイク商品を扱うマリオンヴィンテージと組んで古着販売を強化しています。

ギンザシックスのシジェーム・ギンザ

2017年4月にオープンした銀座最大級のショッピングモール「GINZA SIX(ギンザ シックス)」、手掛けたのは大丸&松坂屋が統合したJフロントリテイリングです。

脱・百貨店を掲げたギンザシックスには松坂屋・大丸の文字は見当たりません。その代わりJフロントは自ら立ち上げたコンセプトショップ、50代をターゲットに上質な洋服・小物など国内外のこだわりブランドを厳選した「シジェーム・ギンザ」をギンザシックス内に展開しています。

商品はたくさん陳列せず、高級ブティックのような趣きのシジェーム・ギンザ。ギンザシックス内での好調を受け、百貨店内ではなく路面店でのシジェーム出店による認知度アップを図っています。

低迷が続く百貨店業界において、伊勢丹の古着販売やJフロントリテイリングのシジェーム展開は新しい風になり得ると思います。ただし、同時にネット通販やファストファッションとどう戦い、そしてどう共存していくかも百貨店の経営陣に突き付けられた課題として残って行く事でしょう。

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