セブンイレブンの鉄火なすにJTBの前島ツアー企画、ガイアの夜明け「新たな地域密着戦略が始まる!」視聴レビュー

2015年6月30日(火)放送のガイアの夜明け「新たな地域密着戦略が始まる!」は、全国共通の商品ではなく地域独自の商品を生み出すことで差別化を図る、地域密着型戦略で成功している事業に光を当てた興味深い回でした。

大阪のセブンイレブンで人気なのが、関西限定の親子丼だそうです。1年前までは全国共通の親子丼を販売していたそうですが、関西限定の親子丼を販売開始したところなんと売り上げが3倍に伸びたとの事。

セブン&アイ・ホールディングス(東証1部上場、証券コード:3382)を率いる鈴木敏文会長は2015年の今年、年頭の挨拶で「これまでの在り方を全面的に見直す」と発表。セブンイレブン約3000の商品のうち、半分の1500を地域限定で開発・販売する商品にしていくそうです。

セブンイレブンでは全国を9つのブロックに分け、それぞれの地域が独自に商品の開発を始めています。番組では長野県で商品開発を担当するセブンイレブンの永井将人さんの活動を紹介していました。

永井さんが目を付けたのが、長野県が消費量日本一という「味噌」です。長野県には大手味噌メーカーの多くが本社を置き、地元のスーパーには50種類もの味噌が並び、一般家庭でも数種類の味噌を使い分けるほど、味噌が長野県民の生活に根ざしています。

そんな長野の人に向けて、永井さんは味噌を使った弁当や総菜の開発に乗り出します。 茄子を味噌で味付けした「鉄火なす」の試作品を社内試食会にかけますが、残念ながら厳しい評価の方が多い結果に。

そこで味噌にこだわり、茄子のサイズもより大きくするなど改良を加え、6月に新商品「信州味噌仕立て!鉄火なす」(価格は340円)として販売開始します。番組では鉄火なすの販売当日、多くのお客さんが手を伸ばすシーンが流れていました。個人的にもご飯に合いそうな鉄火なすは、一度食べてみたいと思わされました。

ガイアの夜明け後半、長野県の南の端にある阿智村という人口6700人ほどの小さな村の取り組みが紹介されていました。特に知られた観光地ではありませんでしたが、夕暮れになるとその阿智村に続々と観光バスが集まってきています。

バスから降り立った観光客はゴンドラで山の上に上り、地べたに寝転がります。まわりの明かりを消すと、視界には満点の美しい星空が広がります。大手旅行会社のJTBが仕掛けた、「美しい星空を眺められる」というツアーだそうです。

これまでJTBでは東京の本社が全国を統括し旅行ツアーを決めていたそうですが、数年前に全国を地域ごとに分社化し、ツアー企画の権限を委譲することにしたそうです。地元の人たちといっしょに地域密着のツアー企画を練ることで、知られざる観光資源に着目したユニークなツアーが生まれるようになったとのこと。

番組では瀬戸内海に浮かぶ小さな島“前島”にJTB中国四国の徳弘さんが訪れ、前島ツアーの企画を島民と共に練り上げる模様が放映されていました。いかだ体験や夕日鑑賞、海釣りなど、モニター体験者は満足していたようです。正式ツアーとして販売される日もそう遠くないかもしれません。

東京で商品を開発し全国で販売する。これまでは中央集中型のやり方でも成功できたのかもしれませんが、今はやはり地域それぞれの特色を打ち出した商品やサービスの方が成功する気がします。今回のガイアの夜明けを見てその考えを再確認しました。

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