看護師が働きやすい病院に、主婦が職場復帰しやすいサービスが紹介。ガイアの夜明け「“子育てママ”を救うと… ニッポンが変わる!」視聴レビュー

2015年3月24日(火)放送のガイアの夜明け「“子育てママ”を救うと… ニッポンが変わる!」は、子育て中の主婦の職場復帰をサポートする取り組みが紹介された回です。眠っている主婦の力は、新しい人材力として日本経済の活力にもつながると思います。

番組冒頭、出産を機にフルタイムの看護師を辞めた主婦が紹介されていました。出産で仕事を辞めた女性は、2005年~2009年の間で43.9%にものぼります。安倍政権が掲げる成長戦略の一つに女性の活躍推進がありますが、実際には女性が仕事と育児を両立させるのは難しい現状があるようです。

これからの高齢化社会、看護師の仕事はますます求められていきますが、全国225万人の看護師のうち3割以上の約72万人が未就業という状態にあります。20代から30代の女性の看護師の離職理由の半分以上が、出産や子育てです。夜勤や急患などで勤務時間が定まらない看護師という職業は、子育て中の看護師にとって非常に難しい職種のようです。

そんな中、鳥取県にある鳥取大学医学部附属病院は「女性看護師が働きやすい病院」として全国各地から看護師が殺到しています。病院に24時間完全保育のすぎのこ保育園が併設されており、熱を出した子供も受け付ける病児保育も行っています。また急な患者で勤務が伸びた時には、保育所がお泊り保育にも対応してくれます。

さらに、鳥取大学医学部附属病院では持ち帰りができる格安な夕食弁当も用意するなど、子育て中の看護師が仕事と両立しやすい環境を作っています。こうした取り組みによって鳥大病院の看護師約750人のうち、約150人を子育て中の看護師が占め、今では将来の結婚・出産を見こして全国から若い看護師も集まっているそうです。

夜間に預ける場所が無くなるなど、子供が小学校に上がる際に直面する問題「小1の壁」も、鳥大病院のワークライフバランス支援センターが中心となり学童保育の導入に向けて動き出すなど、既婚やシングルマザーの看護師にとって働きやすい環境をどんどん進化させている現状が番組で流れていました。全国から鳥大病院に看護師が集まるのも分かります。

番組後半、子育てと家事をサポートし、育児の相談にも乗るプロフェッショナルとして、民間資格のドゥーラが紹介されていました。ドゥーラとはギリシャ語で「他の女性を支援する経験豊かな女性」という意味です。

ドゥーラの資格は、2013年3月に助産師の宗祥子さんが立ち上げた「一般社団法人ドゥーラ協会」が認定しています。民間資格ではありますが、10日間にわたる講座や実習訓練を受け、認定試験に合格しないとドゥーラの資格は得られません。現在、日本全国に専業主婦としての経験が豊富な100人以上のドゥーラがいます。

今回のガイアの夜明けを視聴し、女性の社会進出を後押しする取り組みは今後ますます重要になると再確認しました。女性が働きやすい職場環境を作り、女性が職場復帰しやすいサービスを展開する。これができる企業こそ、今後も大きな飛躍を果たせると思います。

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