いちやまマートのPB商品“美味安心”と移動販売スーパー“とくし丸”の取り組みが面白い!ガイアの夜明け「売れる地域スーパー!驚きの新戦略」視聴レビュー

淡路島で2014年11月に地元スーパーのリベラルが倒産するなど、大手スーパーやコンビニとの競争で苦境に立たされてきた地域中小スーパーの倒産件数は年々増加しています。一方で客のハートをつかんで売り上げを伸ばしている地域スーパーもあります。

2015年3月3日(月)放送のガイアの夜明け「売れる地域スーパー!驚きの新戦略」では、山梨・甲府市を中心に12店舗を展開する「いちやまマート」や、徳島で生まれた移動販売スーパーの「とくし丸」など、地域スーパーの生き残りをかけたユニークな取り組みが取り上げられていました。

いちやまマートは山梨の地元客で毎日大賑わいのスーパーです。その秘密は中小スーパーでは珍しい、調味料や総菜など400種類以上もの充実したプライベート・ブランド商品(PB商品)です。PBブランド名は『美味安心』。健康に気を使うお客さんのために、糖質カットや添加物をまったく使わない健康をテーマにしたPB開発がこだわりとのこと。

いちやまマートの三科雅嗣社長は、全国の中小スーパー約70社にも“美味安心”を提供しています。愛知県を中心に10店舗を展開するスーパー「やまひこ」もそのひとつです。やまひこの担当者はいちやまマートで研修に臨み、客のニーズに応える売り場作りのノウハウも学んでいました。

いちやま流の地域スーパー共闘の取り組みは、いちやまマートの懐が深いからこそ実現できることだと思います。大手スーパーやコンビニに負けないためには、商品だけではなくノウハウも大切です。

いちやまマートのPBブランド『美味安心』と販売ノウハウは、中小スーパーの心強い味方になってくれると思います。実際、愛知のスーパーやまひこも売り場を工夫することで、美味安心の糖質カットかつ丼の売り上げを伸ばしていました。

番組後半、番組案内人の江口さんが訪れたのが移動スーパー「とくし丸」と提携しているスーパー「丸正」です。江口さんはそこでとくし丸の住友達也社長から、コンパクトな車体にぎっしり詰められた300~400種類の商品を目の当たりされ、便利なサービスだと驚かれていました。

徳島で生まれた「とくし丸」は地域のスーパーと契約して、個人宅の玄関先一軒一軒を特殊な車両で訪問するサービスを展開しています。価格はスーパーの店頭価格に加え1商品につき10円の手数料かかりますが、買い物に苦労する高齢者にとって利便性のメリットの方が大きいと好評だそうです。

軽トラックなので狭い路地にも入り込め、ドライバーは個人事業主としてスーパーととくし丸者から委託される仕組みなので、ビジネスとしてもよく考えられていると思います。

また個人商店の半径300m以内では営業しないルールを設けることで、とくし丸は地域住民に受け入れられやすいサービスとしても育っています。この300mルールは地域のことを考えた、とくし丸ならではの素晴らしい取り組みだと思います。

和歌山のスーパー「サンキョー」もとくし丸を2015年2月に採用します。2月19日の移動販売初日、サンキョーのとくし丸は創業の地の団地エリアで、多数のかつてのお客さんを集めていました。

売り上げアップのため移動販売やネットスーパーで苦戦する企業が多い中、お刺身などの生鮮食品をぎっしり詰めてお年寄りの家先まで販売に行くのは、今後ますます需要が増えると思います。

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