魔法の氷「シースノー」と骨まで食べられるキシモトの干物「まるとっと」が凄い!ガイアの夜明け「魚の価値を高める!驚きの技術」視聴レビュー
2015年最初のガイアの夜明けは、1月6日(火)に放送されたガイアの夜明け「魚の価値を高める! 驚きの技術」でした。健康志向を背景に魚を食べる習慣が世界中で拡大し、水産物の争奪戦が繰り広げられる中、水産王国日本が誇る技術として“魔法の氷”こと「シースノー」や、“骨まで食べられる干物”の「まるとっと」が紹介されていました。
ちなみに、番組で紹介されたキシモトの“骨まで食べられる干物”「まるとっと」は、ネット通販の楽天市場でも販売されています。お買い得なお試しセットが送料無料で売られているので、食べてみたい方は楽天市場をチェックしてみてください。
沖縄県石垣島の沖合はクロマグロやメバチマグロ、ビンチョウマグロなどの一大漁場です。しかし石垣島のマグロは輸送コストが高い割に知名度が低くブランド力がないため、卸値が他の地域のマグロに比べて半額程だそうです。そのため、石垣島の漁師たちの手取り額も非常に低いという現実があります。
陸送と比べ輸送コストが大幅に高い空路を使っている石垣島のマグロ。石垣島の漁師たちはこの不利な現状を打破しようと、2年前にガイアの夜明けで取り上げられた群馬県高崎市の株式会社マーズカンパニーの松井社長に協力を仰ぎます。
マーズカンパニー社は独自に開発したマイナス1度を保持する”魔法の氷”こと「シースノー」で、生魚の鮮度を長時間保てる技術を持つ会社です。
マーズカンパニー社では日本通運に協力を仰ぎ、保冷車を特別に改造。シースノー使って石垣から築地へ、空輸ではなく船とトラック輸送で生のままマグロを届ける実験を行います。
2014年11月13日の実験の日、鮮度11.0のメバチマグロがシースノーに包まれ、築地に向かってトラックで出発します。成功すれば輸送コストを10分の1に抑えられる画期的な実験ですが・・・はたして結果は!?
・・・。
実験開始から6日後の11月18日、シースノーのマグロを積んだ日通の保冷車が築地に到着します。比較のため空輸で先に届いたマグロは鮮度10.0でしたが、シースノーのマグロはなんと11.0!鮮度はまったく落ちていませんでした。
実験で届いたメバチマグロは有名すしチェーンの「すしざんまい」に届けられ、木村社長が直々に包丁を入れ、お客さんにふるまっていました。すしざんまいでは今後、石垣島のマグロの仕入れを検討するそうです。
マーズカンパニーのシースノーは、生物を「早く運ぶ」ではなく、「安く運ぶ」という点で画期的な技術だと思います。シースノーはマグロ以外の様々な地方名産品の強い味方になってくれそうですね。
番組後半に紹介されていたのが、国内消費が低迷する“干物”です。愛媛県伊予市にある福祉施設「なかやま幸梅園」では、昼食に骨付きのアジの干物が振る舞われていました。高齢者ののどに骨が刺さるリスクがあるため、福祉施設では出されないのが一般的です。
しかし、なかやま幸梅園で出されていた干物は頭から丸かじりできる、骨まで食べられる干物でした。そのため高齢者でも安心して干物を食べられます。骨をすべて食べられるため、カルシウムも40倍接種できるそうです。
骨まで食べられる干物「まるとっと」を開発したのが、愛媛県の干物製造販売「株式会社キシモト」です。キシモト社では缶詰用の高温高圧釜に独自の技術を加え、骨も身もすべて食べられる干物の開発に成功したそうです。
番組ではアジの25倍もの重さがあるハワイの名物魚“シイラ(マヒマヒ)”をまるとっと化する取り組みを放送していました。2014年11月、ハワイの「マルカイ ホールセールマート」で愛媛の物産展が開催されます。
筒切りにされたマヒマヒのまるとっとは当初、試食品の味が薄いとのことでお客さんからは不人気でしたが、バジルで味付けを濃くしたことで日系人だけでなく米国人にとっても大人気に。ハワイのスーパーからのテスト販売注文にもつながっていました。
国内の魚の消費は年々減ってきていますが、海外での魚需要は反対に高まっています。シースノーのような輸送技術と、まるとっとのような加工技術を活用することで、日本の水産物は海外始業で大きなシェアを獲得できると思います。