ココイチのチキンカレーやハラル認証を取得した魚肉ソーセージが大人気!未来世紀ジパング「16億人の巨大市場を開け!~「イスラムに商機あり」~」視聴レビュー
2014年1月20日(月)放送の未来世紀ジパング「16億人の巨大市場を開け!~「イスラムに商機あり」~」を視聴しました。中国からの観光客が減少する中で、マレーシアやインドネシアといったアジアのイスラム教国からのツアーが急増しているそうです。
番組冒頭、紹介されていたのがマレーシアから日本観光に来たツアーの一行です。世界遺産に登録された富士山はあいにくの天候で拝めませんでしたが、雪には大感動、そしてイスラムのお祈りをし、アウトレットモールでショッピングを楽しみます。河口湖パークホテルに宿泊するも、イスラムの戒律で裸を見せられないため温泉に入れないなど、いくつか戸惑うシーンも放映されていました。
マレーシアやインドネシアのビザ発行を緩和したことで、両国からの観光客は2年で2倍にも成長しているそうです。イスラム教徒は世界で16億人、それが2030年には22億人となり、世界人口の4分の1がイスラム教徒になると予想されているそうです。まさに巨大マーケットですね。
世界最大のカレーチェーンとしてのギネス記録を持つ日本の株式会社壱番屋(東証1部上場、証券コード:7630)が運営する「COCO壱番屋」、海外展開の次なる先として人口2億4,000万人で経済成長も続くインドネシアを選択していました。ココイチにとって、イスラム圏では初出店になります。
しかし国民の9割がイスラム教徒で豚肉を食べられないインドネシアでは、COCO壱番屋の売りであるポークソースが使えません。イスラム教の決まりを守りながら、日本式カレーを現地で再現するため、COCO壱番屋ではチキンを使ったカレーソースを開発。日本の人気メニュー、ロースカツカレーに代わるチキンカツカレーも人気になっていました。
番組で初めて知ったのですが、イスラム教徒は豚肉とアルコール以外にも、アイスクリーム、マシュマロ、ポテトチップス、マーガリン等が豚肉由来の成分を使っているため食べてはいけないものだそうです。またアルコール消毒された包丁などで調理されたお肉もNG。なかなかに厳しいですね。
こうしたイスラム教にとって食べてはいけないものを使わずに作られたものは、ハラル認証が得られます。このハラル認証こそ、イスラム市場に進出する鍵になります。
イスラム教徒が人口の7割を占めるマレーシア、成長著しい首都クアラルンプールのマクドナルドやスーパーの商品に、イスラム教徒にとっての安心の証「ハラル」マークが付けられています。このハラル認証は、いわばマレーシア政府が発行するお墨付きでもあります。
マレーシア・クアラルンプールで魚肉ソーセージを製造する林兼産業でも、現地で「ハラル」マークを取得したことでビジネスを拡大させていました。魚肉ソーセージの製造工場にはハラルの決まりをきちんと守っているか、厳しい政府の査察も入ります。
一方、食品だけでなく物流や倉庫、医薬品、化粧品などでもハラル認証は取得できるそうです。「ハラル」はまさにイスラム圏へのビジネスの通行手形とも言えますね。ただそれだけにマレーシアのハラル認証は厳しく、2012年度は4,237件の申請に対して、認可されたのは1,674件と、半分以下となっています。
沸騰ナビゲーターの畑中美樹氏(国際開発センター エネルギー環境室研究顧問)は、未来予測で『ハラルで日本の〇〇が急成長!』を掲げられていました。この○○に入るのが、「日本初のものであれば何でも」、つまり無限(∞)の可能性です。
現在、世界のイスラム教国の市場規模は220兆円にも上るそうですが、前述のとおりイスラム教徒は豚やアルコールなど禁じられているものが多いため、安全なの証であるハラル認証を得なければ市場には参入できません。
ただ言い換えれば、ハラルの条件を満たせれば、イスラム圏の人々が持つ「日本=安心・安全」という考えも後押しし、大きなビジネスチャンスが広がる可能性があります。
インドネシアから入り、マレーシアでハラル認証を取得し、そして中東やアフリカに進出する。また、中東の流行の発信地ドバイから逆にアジアへと広げていく。どちらもイスラム巨大市場への道が開けていると畑中氏は解説されていました。
日本のお菓子は日用品、そして子供用品などはイスラムでも人気になりそうだと、今回の未来世紀ジパングを見て感じました。またインドネシアに初進出した株式会社壱番屋、年2回株主優待で優待券がもらえますので、株価は多少高いですが応援のために投資候補として検討してみたいと思います。