「百年の森林構想」や「TOKYO WOOD」で日本の木材&林業の人気は高まる!ガイアの夜明け「ニッポンの“宝の山”を活かす!」視聴レビュー

2014年11月4日(火)に放送されたガイアの夜明け「ニッポンの“宝の山”を活かす!」では岡山県西粟倉村の「百年の森林構想」や、沖倉製材所・小嶋工務店・中嶋材木店による「TOKYO WOOD」など、日本の木材の価値を再確認できる内容でした。

日本は国土の66%が森林です。日本の林業は戦後復興期に木材の需要が急増したことで急成長しましたが、最近は低価格の輸入木材に押され、本来なら大量の国内人工林が切り時を迎えた現在も8割を輸入に頼るといういびつな状態が続いているそうです。

しかし今、円安に加え高品質の日本の杉やヒノキが見直され、中国や韓国などアジアでの需要が上昇中とのこと。鹿児島県志布志港で取り扱われる木材の輸出量は去年の2倍、2年前の10倍にもなっているそうです。 SDプランの進藤社長のように、飫肥杉(おびすぎ)など日本の良質な木材を海外に輸出している会社も番組で紹介されていました。

現在の日本の林業が抱える共通の悩みは、木を切ってもコストがかさみ赤字になってしまうことです。そんな危機的な中、人口約1500人の岡山県西粟倉村では、牧大介さんが中心となり、林業を中心とした地域経済「百年の森林構想」を進めています。

百年の森林構想では、村内で切った丸太を牧さんが代表を務める株式会社西粟倉・森の学校が家具や床材などの商品に加工し販売しています。また村役場が山主の所有する森林を委託管理し、それを森林組合が間伐・搬出している4者の連携が成り立っています。

番組では西粟倉・森の学校制作の間伐材で作ったヒノキの棚やワークデスクが紹介されていましたが、ヒノキの無垢の板を使ったワークデスクなど、シンプルながら洗練されたヒノキ商品だと思います。

一番のヒット商品は杉やヒノキの間伐材で作った「ユカハリタイル」とのこと。無印良品を展開する株式会社良品計画(東証1部上場、証券コード:7453)もユカハリ・タイルをオフィスに採用しています。

西粟倉・森の学校制作の商品が都会で人気になったことで、可能性を感じた若者も続々と西粟倉村に集まり、木工房ようびのような家具などの木工品製作の若手ベンチャーが西粟倉村内で次々に起業し始めているそうです。移住者もこの5年間で50人増加したとのこと。

東京都の総面積の4割は森林でその半分が人工林、1960年ごろまでは東京の家の多くは多摩産材によって作られていたそうです。しかし安価な外国材が入ってきたことで、戦後植えられた木々が切り頃を迎えているにも関わらず、東京の森の大半は荒れ放題になっている現状があります。

番組ナビゲーターの江口さんが訪ねていた東京あきる野市の沖倉製材所、そして小嶋工務店と中嶋材木店が協力して生み出したのが「TOKYO WOOD」です。「東京の木で家を建てよう」というコンセプトのもと、独自の基準で天然乾燥させ製材、更にそれを数値化して品質と強度を見える化している点が特徴です。

新ブランド「TOKYO WOOD」で立てられた最初の家は構造材は「TOKYO WOOD」ですが階段などの内装材は安い外国産のものが使われていました。小嶋工務店では今後、内装材もTOKYO WOODを使った家を提案していくそうです。

資源の少ない国と言われる日本ですが、森林は世界に誇れる資源だと番組を見て認識しました。岡山県西粟倉村の「百年の森林構想」や、沖倉製材所・小嶋工務店・中嶋材木店による「TOKYO WOOD」のような取り組みがどんどん広まり、人気になっていけば森林資源もより価値が高まると思います。

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