カンブリア宮殿「大手に出来ないことをやれ!格安スイーツで年商500億円!反骨のシャトレーゼ80歳の執念」視聴レビュー

2014年11月6日(木)放送のカンブリア宮殿「大手に出来ないことをやれ!格安スイーツで年商500億円!反骨のシャトレーゼ80歳の執念」では、安くておいしいスイーツのブランドとしても有名な山梨を代表する企業、シャトレーゼの齊藤寛(さいとう・ひろし)社長が登場した回です。

シャトレーゼはデパ地下には絶対に出店せず、ロードサイトに独自店舗(路面店)を展開しているのが特徴です。イチゴのショートケーキが280円、モンブラン280円、半熟スフレチーズケーキが100円台と、お財布にやさしい低価格なものばかり。

シャトレーゼのメニューは500種類以上、しかもほぼすべて自社で作っています。全国455店舗展開し、年商も500億円を突破。洋菓子チェーンとして知られるシャトレーゼですが、売っているのはケーキやアイスにとどまらず、和菓子やあられ、量り売りのワインまで販売しています。

番組でインタビューしていたシャトレーゼのお客さん達が口を揃えて言うのが「シャトレーゼは安いのに、おいしい!」というコメント。シャトレーゼはファームファクトリー構想を採用しており、周辺の契約農家から卵や牛乳、イチゴなど鮮度の高い良質の原料を直接仕入れる「ネットワーク」を作り上げています。

そうした「こだわりの原料」を使いながら、大手を圧倒するほどの「低価格」が実現できる秘密、それが“徹底的な自動化”です。シャトレーゼの工場では製造工程を徹底的に自動化し、コストダウンを図っています。

2014年の今年、80歳になるシャトレーゼの齊藤社長。大手メーカーにできない事をやろうと考え、自動化で製造した1個10円の激安シュークリームを販売し大成功します。

しかし当時はまだ自社のお店を持たず商品をデパートやスーパーなどに納入する立場だったため、売り場を確保するために500万円もの高級腕時計を納品先の外商に買わされたり、協賛金を払わされたりと斉藤社長は悔しい日々を送っていたとの事。

斉藤社長は自分たちの商品を売る自分たちの店を作ることを決意し、1985年に工場直売店をオープンします。より高度な自動化ラインを推し進めると同時に、地元山梨の農家と強力な信頼関係を築き上げることで、大手メーカーに負けない差別化を実現していきます。こうした努力の結果が、年商500億円、全国455店舗につながっているんですね。

日本の菓子メーカーがなし得ていない世界での成功を目指すため、シャトレーゼは洋菓子先進国のオランダに進出しています。オランダで安いケーキと言えば冷凍のものが中心で、生の安いケーキはほとんど売られていないそうです。そこに勝機を見出し、シャトレーゼはオランダに進出したとのこと。山梨発のケーキが世界ブランドになる日も夢ではなさそうです。

斉藤社長が話された板、「売りに行くのではなく、買いにきてもらえる商品を作る」という考えには非常に感銘を受けました。村上龍氏も編集後記で書かれていましたが、安心して買いに行ける「普通の達成」は偉大だと思います。シャトレーゼ、調べたら地元にも店舗があるので、今度ケーキとアイスを買いに行こうと思います。

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