外国人労働者の受け入れ態勢を整えることで労働力不足も解消可能、未来世紀ジパング「“ニュースが伝えない”外国人労働者争奪戦」視聴レビュー

2014年11月3日(月)放送の未来世紀ジパング「“ニュースが伝えない”外国人労働者争奪戦」は、建設現場やコンビニ、そして大手企業で働く“外国人労働者”を取り上げた回でした。日本で働く外国人の数は約72万人と、この5年間で1.5倍も増えているそうです。

番組はSBSホールディングス株式会社の渋谷さんがミャンマーの首長族の村を訪問するシーンから始まります。SBSホールディングス社はカヤー州政府と組み、研修施設で半年間の職業訓練を積んだミャンマー人を日本に派遣、建設労働者として働いてもらう“おたがいさまプロジェクト”を進めています。50人の定員募集をすると、なんと200人から応募があったそうです。

ただ、ミャンマーでは今韓流ブームが起きており、また韓国政府が国をあげてミャンマー人労働者の確保にも乗り出していることから、日本の民間企業が苦戦を強いられているとのこと。2015年~20年までに延べ15万人の建設労働者が不足すると言われている日本も、目標である7万人の外国人労働者を補うために国を挙げた取り組みが必要だと思います。

外国人アルバイトをよく見かける場所の筆頭がコンビニですが、最近は仕事が大変で時給も安いことから中国人には不人気な職種になっているそうです。コンビニ大手のローソン(東証1部上場、証券コード:2651)では、ベトナムやネパールの留学生をバイトに雇っているとのこと。

外国人のエリート労働力も争奪戦になっています。大手人材会社のリクルート(東証1部上場、証券コード:6098)もアジア各国の優秀な人材を発掘し、日本の大手企業との合同面接会「ワークインジャパン」を主催しています。パナソニックやJCBなど大手企業が参加した合同面接会には、アジアのエリート約200人が招待され来日していました。

番組ではミャンマーの名門、ヤンゴン外国語大学を卒業し、日本企業への就職を夢見る女性ミャットウェさんに密着取材していました。面接の結果、彼女は残念ながら不合格。ただ日本にもう一度来たいと話す彼女の姿勢には勇気づけられました。未来世紀ジパングの公式サイトでは、もう1人の面接者の模様も掲載されているので、興味ある方はチェックしてみてください。

沸騰ナビゲーターの山口義行氏(立教大学経済学部教授)は未来予測で「選ばれる国へ」を掲げられていました。バブル期のように労働力が足りなくなると、外国人の手を集うよく借りてきた日本ですが、これからは外国人労働者との信頼関係を築き、選ばれる国となるべく姿勢を変える必要がある、との言葉です。この考えには当ブログ管理人の自営業者KENも完全に同意です。外国人労働者を安価な労働力ではなく、人として見る必要が日本企業にはあると思います。

イオンや良品生活など日本の大手企業も、正社員枠の約5割を外国人採用すると発表しています。外国人が増えると治安を不安視する人も増えることが予想されますが、外国人が日本で働きやすく暮らしやすい環境を提供できれば、治安面の不安も解消できるはず。2020年の東京オリンピックに向けて、本当の意味での外国人受け入れ態勢を日本は整えていく必要があると思います。

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