メード・イン・ジャパンと日本製品の再興に向けた期待が高まる、ガイアの夜明け「今こそ、ニッポンで作る!」視聴レビュー

当ブログ管理人の自営業者KENが大好きテーマが、「職人による日本製品」です。2014年9月9日(火)放送のガイアの夜明け「今こそ、ニッポンで作る!」も、まさにそんな“職人”“日本製”がテーマとなった回でした。

経産省調べによると、衣類の国内生産は1990年には52.1%もあったものの、2012年は3.7%と激減しています。番組ではそんな国内生産に光をあて、復活させようという様々な取組が紹介されていました。

兵庫県豊岡市は奈良時代から、地場産業としてカバンの生産が盛んな地域で、”カバンの町”と呼ばれ国内シェアも日本一と言われています。しかしアパレル企業がコストの安い中国などで生産するようになったことで売り上げは減少。海外からの安い輸入品に押され、カバンの町になった約130社あったメーカーは3分の1に減ったとのこと。

そこで豊岡市のカバンメーカーは2013年から協力し合い、女性向けバッグなど新たなビジネスに進出します。2014年4月にはアルチザン・アベニューというショップを作り、各メーカーが自社開発した品質の高い商品を「豊岡鞄」という統一ブランドで売り出しています。そのうちの1つは、安倍総理の昭恵夫人が気に入り、外遊にも持参しているそうです。

株式会社セブン&アイ・ホールディングス(東証1部上場、証券コード:3382)が運営する大型スーパー「イトーヨーカドー」も、売られている衣類やカバンの多くは海外で生産されたものですが、1年ほど前から“メード・イン・ジャパン”の商品が売れてきているそうです。

そこでイトーヨーカドーでは国内生産の商品を増やすため、兵庫県豊岡市にある1959年に創業した老舗のカバン工場「木和田正昭商店」に女性向けのカバンを発注。木和田正昭商店では紳士鞄作りで培った鞄の丈夫さを活かしながら、持ち手や鋲のデザインを変え、女性物らしい鞄の開発に成功。9月1日からイトーヨーカドーで販売がスタートしています。

海外生産が中心のアパレル業界の中で、いま急成長しているベンチャー企業が「ファクトリエ」です。ライフスタイルアクセント株式会社の山田敏夫社長が立ち上げたブランドで、”メード・イン・ジャパン”の工場直販商品をネット販売しているのが最大の特徴です。

ファクトリエの山田社長は世界のブランド製品を受注生産してきた日本全国の工場を回り、工場直販の製品の生産を依頼しています。そして「ファクトリエ×工場」をブランドにし、ファクトリエが販売を請け負うという仕組みを採用。

ファクトリエの商品は商社や卸問屋などを通さないため、高級ブランドと同等の品質の商品を半額や3分の1という割安価格での販売を可能にしていました。このファクトリエの取り組みに目を付けたのが、株式会社三越伊勢丹ホールディングス(東証1部上場、証券コード:3099)が運営する大手百貨店「三越伊勢丹」です。

三越伊勢丹では2014年から国産品の割合を増やす方針を打ち出しており、ファクトリエに期間限定ショップの出店を打診していました。新商品の開発のためファクトリエ山田さんが向かったのがニット製品の生産額で日本一を誇る町、新潟県五泉市でした。

伊勢丹新宿店本館で2014年9月24日~29日に開催される期間限定イベント「大人の文化祭」にて、ファクトリエと五泉市が生み出したニット製のカーディガンなどが並ぶ予定です。お近くの方は足を運ばれてみてはいかがでしょうか。

三越伊勢丹では株主優待も実施しており、100株以上の保有者は三越、伊勢丹、ジェイアール京都伊勢丹、JR大阪三越伊勢丹、岩田屋などでの買い物が10%オフになる「株主優待カード」がもらえます(保有株数が多いほど利用限度額も高い)。

今回のガイアの夜明けは当ブログ管理人KENが好きな「日本製」がテーマで、かつ職人だけでなく小売やマーケティング企業などの取り組みが取り上げられており非常に勉強になりました。こうしたメードインジャパンの反転攻勢を知れる回を、今後もぜひ増やしてもらいたいです。

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