進化する職人技術は世界でも通用する!ガイアの夜明け「”不屈の町工場”新たなる挑戦!」視聴レビュー

2013年11月5日(火)に放送されたガイアの夜明け「”不屈の町工場”新たなる挑戦!」を視聴しました。挑戦をし続ける町工場を取り上げた、当ブログ管理人の自営業者KENが大好きな職人魂あふれる回です。

三重県にある錦見鋳造は、下請け鋳物工場として53年の歴史があります。バブル崩壊後に受注が激減したことで、鋳物の技術を生かして厚さ1.5ミリの「魔法のフライパン」を開発。鋳物特有の熱伝導率の良さと、遠赤外線効果で食材に熱が伝わりやすく、料理がおいしく作れるのが特徴です。

魔法のフライパンは発売以来10万個以上を売り上げる大ヒットになり、今では30ヵ月待ちとなっていました。錦見鋳造では魔法のフライパンを待つ客を減らすため、短時間で簡単に製品が作れる「自動鋳造設備」を3億円以上かけて開発中です。

自動鋳造設備はセットする金型を変えるだけで様々な商品を作ることができます。錦見鋳造では卵焼き器など、新商品となる調理器具の開発にも挑んでいるそうです。

イギリス・ロンドンにあるミシュラン1つ星の名店「texture」では、自在に形が変わる銀色の皿やコースターが使われています。同じくロンドン市内にあるおしゃれな雑貨店「wagumi」でも、一番目立つところに形が変わる器のコーナーがあります。

この不思議な器を開発したのが、富山県高岡市のスズ鋳物メーカー「能作」です。創業以来、仏具の下請けを続けてきましたが、受注減少の対策として純度100%のスズを使った食器を開発。スズは非常に柔らかいので、ぐにゃぐにゃと好きな形に変えられるという特徴が評判になり、国内外で大人気になっています。経済産業省のものづくり大賞も受賞した実績があります。

ガイアの夜明けによると能作では、新たな展開としてスズ加工技術を発展させ「富士山の形をしたぐい飲み」を開発したとのこと。宝永大噴火の火口や大沢崩れなど、微妙な山肌も再現されています。富士山の世界遺産登録も追い風となり、人気を博しています。

ニッポンのものづくりは技術とアイデア、そしてデザインだと能作は考え、新たな商品開発にも取り組んでいます。2013年11月には「桜島の焼酎カップ」も売り出しました。日本の全ての名山をスズで表現することを目指しているそうです。

愛知県の鋳物工場「愛知ドビー」は、密閉性の高い無水調理鍋「バーミキュラ」開発・販売で有名です。水なしで素材のおいしさを引き出す機能が大評判となり大ヒット、現在は8ヵ月待ちになっている鍋です。

バーミキュラの購入者の中には、使いこなせない、使い方が難しいというクチコミもあります。そこで愛知ドビーでは工場内にキッチンスタジオを併設し、無水調理鍋のレシピ開発やレシピ本を作成、鍋に同封しています。

また最近では海外からの問い合わせも増えているため、欧米向けの鍋の開発にも注力しているとのこと。今年春には待ちが解消できるところまで生産体制が整えられているため、今後は世界進出も行っていくそうです。

番組最後に紹介されたのが、栃木県・岩舟町にある「グローバルエナジー」が開発した風力発電です。車のバンパーなどを製作する下請け工場だったグローバルエナジーは、受注の激減で独自の羽の形をした風車を開発。少ない風で回るという画期的な風車です。国内はもちろん、韓国のベンチャー企業にも購入されるなど、世界展開にもつながっています。

さらにグローバルエナジーの鈴木社長は、もっと少ない風でも回る風車の開発に挑戦。それが長さ7メートル、重さ120キロもある巨大な風車の羽です。今後実用化に向けて開発を続けていくそうです。電気のインフラの無い国で人気になるのは間違いないでしょう。

町工場の職人の精神は、新しい商品の開発だけでなく、開発した商品の改善にもつながっているようです。日本の職人の技術によって生み出された製品が、国内はもちろん世界でも注目されているのは同じ日本人として誇りに思います。

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