エースコック社のわかめラーメンやスープはるさめが人気！カンブリア宮殿「健康志向・女性にアピール… “カップ麺”の常識を変えるチャレンジャー企業！」動画視聴の感想

食べ応えがあってヘルシーと女性客人気が高いのが、2001年に発売開始された「スープはるさめ」です。麺の代わりに春雨を使うことで、従来のカップ麺と比較してカロリーを半減。コンビニやスーパー、ドラッグストアにも多く並び、ダイエットに敏感な女性に受けて大ヒットしています。

他社も含めたカップスープ部門において、売上11年連続No1という驚異的な記録を持つこのスープはるさめを生み出したのが、子豚のマークでお馴染みのエースコック株式会社（非上場）です。2016年3月3日（木）放送のカンブリア宮殿「健康志向・女性にアピール…“カップ麺”の常識を変えるチャレンジャー企業！」には、そのエースコック代表取締役社長の村岡寛（むらおか・ひろし）氏が登場されました。

即席めんの国内シェアを見ると、ランキング第1位は42.6％という圧倒的な売り上げを誇る日清食品、次いで第2位が東洋水産の24.6％、そして第3位がサンヨー食品の14.9％の順番になっています。エースコック社は国内シェア8.0で、明星食品と並んで国内第4位の企業です。

ヘルシー商品で女性客を開拓するというオリジナル戦略を取るエースコック社、看板商品にはスープはるさめ以外に「わかめラーメン」や「スーパーカップ」、「即席ワンタンメン」等があります。いずれも当ブログ管理人KENも食べた事のある商品です。

さらに、番組ではこれまでに無かった商品として乳酸菌“フェカリス菌”が入ったスープや、大根おろし＆レモンのヘルシーカップ麺といった大手には無い発想の商品開発現場が取り上げられていました。リニューアルを含めると年間150個もの商品を投入するエースコック社、売上も順調に増加し2015年度は934億円にまで成長しています。

エースコックの創業は村岡現社長の父・村岡慶二氏が、パンの製造販売を開始したことに始まります。日清が即席麺を誕生させた翌年に、他社とは違う商品開発をポリシーに即席麺業界に参入します。そして1963年に発売したワンタンメン、さらに1973年のカレー味ラーメン、さらには餅を入れた力うどんなど、他社にはない斬新な商品を開発し業績をのばしてきたそうです。

しかし1980年代に入ると即席めん業界も飽和状態になり、売り上げが低迷しはじめます。そんな時期に商品開発部のトップになった現社長の村岡氏は、食べ盛りの子供たちをターゲットにした日本初の大盛りカップ麺「スーパーカップ」を生み出します。めんの量を通常の1.5倍にしたスーパーカップは発売から半年で1億食、160億円という大ヒット商品に成長し、30年経った今も大盛りカップ麺の売上No1商品です。

最近では従来のカップ麺と比べ塩分を40％カットした「かるしお」シリーズを販売し、国立循環器病研究センターが認定する“減塩”商品に加工食品として初めて選ばれています。減塩は様々な病気の予防につながるため、国立循環器病研究センターでは減塩商品を認定する「かるしお認定」制度を提供しています。かるしお認定された商品、個人的にも一度食べてみたいと思います。

エースコックの村岡寛社長は社員へいつも「やりすぎぐらいがちょうどいい」という言葉を投げかけられているそうです。時代の変化を先読みし、「とにかくやってみよう！精神」でチャレンジしてきたからこそ、エースコック社は大手には無いユニークなカップ麺やカップスープを生み出す事に成功されているのだと思います。

エースコックの全体売上げの内、約半分が海外の売上げとなっており、その屋台骨になっているのが1993年にライバル企業に先駆けて進出したベトナムです。徹底して現地に合わせた味を追求し開発した袋麺「ハオハオ」は、エビをベースにしたベトナム人が好む酸っぱく辛い味のスープが特徴です。圧倒的シェアNo1を誇る人気商品ハオハオの効果もあり、ベトナム即席めん市場におけるエースコック社のシェアは5割以上というNo1メーカーにまで成長しています。

このベトナム進出を仕掛けたのも村岡現社長だったそうです。今ではベトナムから世界46の国や地域に即席麺を輸出しています。さらにベトナム産の米を使った本場の「フォー」を即席麺としてベトナム工場で製造し、日本に逆輸入し「ふぉっこり気分」という商品名で販売しています。ふぉっこり気分の売れ行きは絶好調だそうです。

大手の後追いをするのではなく、自由でユニークな発想を重視し、海外展開も積極的に行ってきたからこそ、エースコック社の成功と成長があるのだと今回のカンブリア宮殿を視聴して感じました。番組を見ていたらスーパーカップが食べたくなったので、今夜の夜食に買ってこようと思います（笑）