日高屋(ハイデイ日高)の神田正会長が語る人情経営と地域に愛されることの大切さ、カンブリア宮殿「5坪のラーメン屋から一大チェーンへ!客も従業員も幸せにする男の波乱万丈人生」視聴レビュー
やさしい笑顔が素敵な日高屋(ハイデイ日高)の神田正会長が、人情経営と地域に愛されることの大切さを語られた2014年9月25日(木)放送のカンブリア宮殿「5坪のラーメン屋から一大チェーンへ!客も従業員も幸せにする男の波乱万丈人生」を視聴しました。
首都圏を中心に約320店舗を展開し、都心の駅前には必ず見かけるラーメン店、それが今回の番組で紹介された株式会社ハイデイ日高(東証1部上場、証券コード:7611)が運営する「熱烈中華食堂日高屋」です。当サイト管理人の自営業者KENも時々ランチに利用しているお店です。
日高屋の中華そばは390円、餃子は210円、そして野菜炒めやレバニラなどの定食も600円前後と、サラリーマンやファミリー層のお財布にやさしいチェーン店です。そんな日高屋は外食不況が続く中、11期連続増収増益を達成しています。
創業者の神田会長の昼食は今も毎日決まって日高屋だそうです。会長はラーメンを食べて「普通の味」と番組でコメントされていました。際だった味のラーメンではなく、毎日食べても飽きない味にこだわっているそうです。
日高屋の創業は、神田会長が1973年に神田会長が埼玉・大宮駅前に「日高屋」の前身である「来来軒」を開店したところから始まります。わずか5坪程度の店だったそうですが、駅前という好立地と、当時はまだ珍しかった深夜営業が受けて大繁盛。この成功を受け、神田会長は「駅前チェーン展開」の構想が思いつきます。
当時はマイカーブームが到来し、車で行く郊外型のファミレスが主流だったそうです。しかし神田会長は時代の流れに逆行し、都心の駅前一等地への出店にこだわり続けます。弁当を持たないサラリーマンが増えることを目にした神田会長は、この人たちは必ず外でご飯を食べるはずと察知。
日高屋の主な出店基準は「駅前」「乗降客数3万人以上」「1階の物件」そして「広さ30坪以上」だそうです。ただそれよりも重要視しているのが、
神田会長40年間にわたり培った己の勘、『勘ピューター』です(親父ギャグw)。
日高屋は夜になるとサラリーマンであふれます。家賃の高い駅前でやっていけるのは、夜に生ビールなどのアルコール類で稼いでいるからです。日高屋の売り上げに占めるアルコール類の額は15%と、普通の中華店のアルコール比率3%に比べ突出した高さを誇っています。
そんな日高屋のアルコール類ですが、価格は生ビールが310円、一皿100円から用意されている充実のおつまみと、仕事帰りに一杯を楽しみたいサラリーマンやOLに受ける設定になっています。神田会長が番組でコメントされていましたが、一昔前まで駅前に必ずあった“屋台のラーメン屋”を日高屋で再現しているそうです。
埼玉県の日高で生まれ育った神田会長は、ご本人いわく村一番の貧乏家だったそうです。父親が戦争で負傷して働けなかったため、母とともに中学時代からアルバイトをして家計を支えます。中学卒業後すぐに就職するも、飽きっぽい性格が災いし15もの職を転々としたそうです。
そんな頃に友人から中華料理店を紹介され、客からその場ですぐに代金がもらえる「現金商売」に魅力を感じた神田会長は懸命に働き続けます。そして弟と義理の弟の力を借りて、日高屋のチェーン展開に成功。今では300億円を超える日本を代表するチェーンブランドの1つです。
日高屋の特徴は、社員はもちろん、“フレンド社員”を呼ぶパートやアルバイトも大切にしている店です。例えば年2回ボーナスを出したり、感謝の集いを年数回開催するなど、神田会長自ら率先して従業員へ感謝の気持ちを伝えています。
また、神田会長は福利厚生の一環として、60歳以上の従業員が身体に負担をかけず働けるようにと立ち飲み居酒屋「焼鳥日高」を出店しています。こうした取り組みもあってか、飲食・宿泊業の離職率30.4%に比べ、日高屋は11.1%と圧倒的に低い離職率を誇っています。
村上龍氏は編集後記で、神田会長の言葉にスタジオ内の全員が感動したと書かれていました。管理人KENも神田会長の言葉に感動した1人です。東証1部上場で株主優待も実施しており、利用する中華食堂でもあるので、株価は少々高めですが応援のためにも投資候補として検討したいと思います。