ダイキン井上礼之会長が語る実行する力の重要性、カンブリア宮殿「どん底から世界トップへ!爆発する人材力の秘密」視聴レビュー

2014年8月28日(木)放送のカンブリア宮殿「どん底から世界トップへ!爆発する人材力の秘密」を視聴しました。東証1部上場企業(証券コード:6367)でもあるエアコン世界首位の空調メーカー、ダイキン工業株式会社の井上礼之(いのうえ・のりゆき)会長が登場された回になります。

番組冒頭、大阪市にある「あべのキューズモール」内のダイキン製エアコンが紹介されました。エアネットコントロールセンターでクライアントの空調を管理しており、あべのキューズモールでは年間6,000万円もの削減につながっているそうです。

家庭用エアコンの「うるるとさらら」で有名なダイキン、当ブログ管理人の自営業者KENも自宅のエアコンはダイキンです。そんな国内エアコン大手のダイキンですが、売り上げの7割は海外で稼いでいるそうです。グローバル企業の典型ですね。

ダイキンは元々、日本初の一体型エアコンや、ビル向けエアコンを開発するなど、業務用エアコンで高いシェアを誇ってきた企業です。しかしバブル崩壊後、様々な分野に手を伸ばした多角経営が行き詰まり、赤字に転落。

そんな1994年に創業家からバトンを渡されたのが、井上会長です。井上会長は多角経営からの撤退を決断し、空調事業へ資源を集中させる戦略をとります。結果、就任当時3,700億円だった大阪の老舗メーカーダイキン社は、20年で5倍の売上高1兆7,800億円を誇る世界企業へと成長を遂げます。

元々ダイキンの家庭用エアコンは赤字部門だったそうですが、世界初の無給水加湿機能のある「ぴちょん君」で有名なエアコン「うるるとさらら」を大ヒットさせたことで、エアコン市場シェアトップへ躍り出ます。他社との圧倒的な差別化、それこそがダイキンの強みです。

2003年、ヨーロッパを猛暑が襲った年に、井上社長は家庭用エアコンの製造に舵を切り欧州市場を急拡大させます。また中国では競合と手を組み、インバーター形式のエアコン浸透につなげ売り上げ拡大に成功します。

井上会長は一流の戦略よりも一流の実行力が重要と説き、高いモチベーションで執念深く実行できる社員たちを採用しているそうです。中国でも現地スタッフを信じて任せたことで、中国でのダイキン売り上げは3,000億円に迫るほど急成長しています。

ダイキンの子会社「サンライズ摂津」は、社員のほとんどが障がい者という会社です。ダイキンでは決して障がい者を特別扱いせず、営業からコストダウンまで厳しいビジネスの責任を任せきっているとのこと。結果、スタッフの高いモチベーションと19期連続の売り上げ増を達成したそうです。

ダイキンの人材作りの原点は、鳥取市にあるダイキンアレス青谷で実施される5泊6日の新入社員合宿です。実に40年以上も続いているダイキン鳥取合宿では、先輩社員や役員(なんと井上会長も!)も参加し、朝の運動やディスカッション、そして最終日のキャンプファイヤーなど様々な活動が行われています。雰囲気も楽しそうで、管理人KENも参加してみたいと思わされました。

村上龍氏も編集後記で語られていましたが、ダイキン井上会長のお話を聞いていると経営に王道はない事が良くわかります。役員はもちろん、新入社員にも実行力があるかどうか。ダイキンのように実行力のある人材を本気で育てられれば、どんな規模の企業であっても成長して行けるのではないでしょうか。

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