コインパーキング「タイムズ」を運営するパーク24西川光一社長が登場!カンブリア宮殿「進化が“止まらない”!知られざる駐車場ビジネス」視聴レビュー

2014年8月7日(木)放送のカンブリア宮殿「進化が“止まらない”!知られざる駐車場ビジネス」には、コインパーキング「タイムズ」を運営するパーク24株式会社の西川光一(にしかわ・こういち)社長が登場されました。パーク24は駐車場ビジネスの最大手であり、現在はカーシェアリング事業も手掛ける東証1部上場企業です(証券コード:4666)。

パーク24株式会社が運営する黄色い看板でおなじみのコインパーキング「タイムズ」は、現在、全国46都道府県に約1,4000カ所の駐車場を展開しています。駐車場の供給台数は55万台以上と、業界第2位の三井不動産リアルティ(三井のリパーク)の15万台に比べ、4倍近い圧倒的な差をつけています。

パーク24では新規に年間7万台、月あたり多いときは300か所の新たなタイムズ駐車場を誕生させています。そのタイムズ開拓を任されているのが、全国に350人以上いる営業部隊。閉店した店、人気飲食店の周辺、工事関係者が多く集まる工事現場等など、人が集まる“目的地”をくまなく探すのが特徴です。

そして、その“目的地”から基本200m以内にタイムズを作る、というのがパーク24の駐車場開拓における基本ルールになっているそうです。タイムズ駐車場は更地から1週間程度で完成するというスピードも強みです。

タイムズの運営方法は、オーナーから土地を借り、毎月一定の賃料を支払うというものです。解体・舗装代以外の工事費、管理費(例えば精算機など)はすべてパーク24側で負担するため、オーナー側のリスクが少ないのも特徴です。

この管理・運営をパーク24側が行うため、区役所や銀行、病院など定時で駐車場を閉めていた事業者も、タイムズと提携し24時間営業のコインパーキングを運営することで賃料収入を得られるようになっているそうです。現在、そうした銀行や病院などは全国2,400カ所と提携しているとのこと。

毎月一定額の賃料を支払うためにも、タイムズを運営するパーク24側は安定した収入を上げることが必須となります。そのため、大通りの交差点に近いタイムズの値段を下げるなど、既存の駐車場の料金を細かく見直したり、レイアウトの変更などの改善を都度行っています。

パーク24の創業は1971年、創業者である現社長の父・西川清氏が駐車禁止の看板を販売する「ニシカワ商会」を立ち上げます。当時、 日本は高度経済成長期、違法駐車が社会問題化していたため、西川氏の読みはあたり看板の注文は殺到。その後、街で見つけた自動式の車止め「パークロック」の代理店販売で会社を急成長させます。

そして、そのパークロックを使い1991年に誕生させたのが、現在のタイムズにつながる日本初の「無人時間貸し駐車場」です。パーク24の西川社長は番組のインタビューで、業界No1になれた最大の理由を日本で一番初めに時間貸し駐車場を始めたからだと話していました。やはりパイオニアであることは非常に重要なんですね。

西川光一社長がパーク24の営業本部長となった2000年頃には、タイムズの駐車場は全国3,000ヶ所以上に拡大していたそうです。しかし当時、西川社長は実際に現場に行かないと駐車場がきちんと稼働しているか分からない、という点に危機感を感じていました。

故障はお客様からのクレームで初めて分かり、売り上げも集金をしないと分からない。こうした状況を改善するため、西川社長は40億円をかけて自前のITシステム導入を決断します。しかし当時の会社利益が20億円しかなかったため、先代社長からは猛反対を受けます。

何度も必要性を訴える西川社長の熱意が認められ導入が決定。そして3年後、「TONIC(タイムズ・オンライン・ネットワーク・インフォメーション・センター)」が誕生します。今では、車の駐車スペース1台ごとの売り上げまで把握できるようになっており、それを参考にレイアウト変更などのテコ入れを実施しています。

駐車場ビジネスの枠を超え、パーク24社が現在最も力を入れているのがカーシェアリング事業です。カーシェアリングはクルマを複数の人間でシェアするいわば会員制のレンタカー。パーク24では全国に駐車場を持っている強みを生かし、現在5,500カ所のタイムズにカーシェア専用車を置いているそうです(タイムズの3カ所に1カ所は置いてある計算)。会員も増え続け、現在約36万人のカーシェア会員が登録しています。

タイムズのカーシェアリングでは、小型車だけでなくファミリーカーや外車に至るまで約30車種、合計9,000台以上を揃えています。参入から5年と後発ながら、カーシェア専用台数は業界第2のオリックスカーシェアの約2,000台、第3位のカレコ880台に大きく差をつけ業界トップに立っています。

車を所有する場合、車両代や税金、駐車場代、車検、保険など大きな費用がかかります。カーシェアリングならこうした車の固定費用の大部分がかからないため、主婦や若者も気軽に車に乗れるのが特徴です。西川社長はタイムズカーシェアリングの一番の優位性を、14,000ヶ所の駐車場を既に持っていることだと説明していました。確かにこの圧倒的な駐車場スペースは、カーシェアリング事業と相性抜群だと思います。

カンブリア宮殿の編集後記で村上龍氏も書かれていましたが、パーク24社は駐車場経営という昔ながらの商売を進化させ、都市のライフスタイルを変えたイノベーション企業だと当ブログ官営人KENも思います。

パーク24株式会社は登場1部に上場しており、株主優待も実施しています。100株保有で全国の「タイムズ」、「タイムズ カーレンタル」店舗、「タイムズ スパ・レスタ」で利用可能なタイムズチケットを約2,000円分もらえます。タイムズをよく使う方にとっては嬉しい株主優待ですね。

また配当利回りも比較的高めなので、タイムズ社が進めている駐車場開拓とカーシェアリング事業の拡大、そして無人ではなく新たな有人駐車場ビジネスの展開等に期待を持てる方は投資価値があると思います。管理人KENも以前株を買おうかと思っていたので、今回のカンブリア宮殿をきっかけに真剣に投資先として検討してみます。

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