旭硝子の石村和彦社長が挑戦について語る、カンブリア宮殿「ガラスの王者!“難きに挑む”巨大企業の知られざる実力」視聴レビュー

2014年7月10日(木)放送のカンブリア宮殿「ガラスの王者!“難きに挑む”巨大企業の知られざる実力」には、東証1部上場企業(証券コード:5201)であり世界最大級のガラスメーカー、AGCのロゴで知られる旭硝子株式会社の石村和彦(いしむら・かずひこ)社長が登場し、驚異の技術力やガラスの未来について語っていました。

旭硝子は東京スカイツリーのガラス床も提供しており、オフィスビルの窓やベルギー・リエージュギュマン駅の全面ガラス張りの屋根等に使われる板ガラスでは世界者No1。高速鉄道「TGV」の窓ガラスや自動車用ガラスにも旭硝子が使われています。年商も1兆3200億円と日本では断トツ、世界でもトップを争う規模です。

旭硝子を率いるのが、石村和彦社長です。最新の技術が生んだ0.05mmの超薄板ガラスや、何も反射しない低反射ガラス、西日を遮り温度を抑える遮熱ガラスなど、旭硝子の特殊なガラスも番組では紹介されていました。一般人でも分かるガラス技術力の高さです。

当サイト管理人である自営業者KENも、今回の番組で旭硝子はもちろん、ガラス自体についても詳しくなれました。例えばガラスが個体ではなく、液体と同じような構造を持っているという事も今回初めて知りました。

旭硝子の石村社長によると、建設用や自動車用のガラスは世界GDPの伸びと共に需要が高まっていますが、それ以上に今、大きな伸びを見せているのがスマホ画面のガラスだそうです。割れやすいスマホの液晶画面を変えるため、旭硝子が生み出したのが強化ガラス「ドラゴントレイル」。ハンマーで叩いてもカッターでひっかいても傷つかない、通常のスマホ画面ガラスの8倍の強度を誇っています。

また、いくつもの薬品をガラスに混ぜ合わせて作る「曇らないガラス」、夏場でも涼しくドライブでき紫外線(UV)を99%カットしてくれる自動車用ガラスなど、39部門約5,000人の技術者が日夜新たなガラスを生み出しています。

旭硝子の誕生は1907年、三菱財閥を作った岩崎弥太郎の甥、岩崎俊弥が創業者です。岩崎俊弥は「易きになじまず難きにつく」という言葉を残し、旭硝子による日本で初めての板ガラス製造成功に貢献します。

第17代目の社長である石村社長が技術者時代に開発した液晶ガラス研磨機により、液晶用ガラス部門は旭硝子の営業利益の約9割を占めるまでになっているそうでそう。当時のライバル、液晶用ガラスで圧倒的トップだったアメリカのコーニング社から特許を購入せず、「易きになじまず難きにつく」を実践し自分たちで新たな技術を開発した事が生きているとのこと。

ドイツとアルゼンチンの決勝戦を7月14日(月)朝4時に控えたFIFAワールドカップ、そのブラジルW杯の試合会場で監督や選手たちが座るガラスルーフベンチに使われているのが、FIFAとライセンス契約し、元レアルマドリードのフィーゴ選手をイメージキャラクターに採用した旭硝子です。

2013年10月には約400億円を投資しブラジルに新工場を立ち上げ、経済発展著しい南米へ本格的な進出を計っています。旭硝子のブラジル新工場では建築用ガラスと自動車用ガラスに注力しており、すでに自動車メーカー5社から受注内定を得ているとの事。新興国における旭硝子のシェア拡大が期待されます。

創業100年を超える老舗旭硝子のライバルが、番組でも液晶ガラスの開発で紹介されていた米国コーニング社です。スマホの液晶ガラス部門でも、コーニング社の強化ガラス「GORILLA(ゴリラ)」ブランドはシェアトップを占めています。「易きに なじまず難きにつく」という理念で、世界No1の座を旭硝子が奪取することを期待しています。

旭硝子株式会社は東証1部上場企業(証券コード:5201)であり、2014年7月現在、株主優待は無いものの、配当利回りは3%台と高い数値となっています。液晶基板ガラス価格の下落や5年ぶりのリストラ断行などここ最近はネガティブなニュースが並んでいますが、長期的な成長を期待される方はむしろ今が旭硝子の株購入チャンスかもしれません。

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