外国人観光客2,000万人時代が来ても安心!?未来世紀ジパング「ニッポン再発見シリーズ⑤知られざる東京ホテル戦争」視聴レビュー

2014年6月16日(月)放送の未来世紀ジパング「ニッポン再発見シリーズ⑤知られざる東京ホテル戦争」を視聴しました。虎ノ門ヒルズのアンダーズホテル東京や、浅草を中心に展開する元ラブホテルのカオサンホテル、そして地方民家での宿泊と、当サイト管理人の自営業者KENも泊まってみたい施設が多数紹介された回でした。

2014年6月月11日に、東京・虎ノ門に新たなランドマーク「虎ノ門ヒルズ」がオープンしました。オープン前には1,000人もの大行列を作った注目の商業複合施設で、中でも最大の目玉が最上階にできた外資系ホテル「アンダーズ東京」です。

ニューヨークやロンドンなど世界11か所で展開する五つ星ホテルの「アンダーズ」が、満を持して日本に初上陸しました。東京を一望できる絶景、東京で最も高いところにあるチャペル、50㎡のスタンダードルームは一泊約6万円、さらには約100万円の超スイートルームもあります。そして床や調度品など、ホテルの至る所が日本の文化やデザインを意識した作りになっているのが特徴です。

アンダーズホテルを率いるのは、アンダーズ1号店となるロンドンのホテルを成功に導き、アンダーズブランドを作り上げてきたアルノー・ド・サン=テグジュペリ支配人です。あの「星の王子様」の作者、サン=テグジュペリさんの子孫だそうです。アベノミクスや東京オリンピック効果もあり、東京には今後ますます外国人が来ると、テグジュペリ支配人は語っていました。

こうした外国人の日本訪問を見こし、東京は今、外資系ホテルの開業ラッシュがやってきています。2013年12月に品川にマリオットホテル、そしてこの夏には大手町にアマンリゾーツが日本に初進出します。また星野や東京が2016年に都内初回転します。

2014年1~5月で、すでに500万人の外国人が日本にやってきています。そして外国人旅行者の方が、日本人旅行者よりも2.3倍お金を使ってくれているそうです。

そして沸騰しているのは外資系高級ホテルだけではありません。浅草を中心に拡大する「カオサン」は、なんと稼働率90%を誇る異色のホテルチェーンだです。宿泊客の実に9割が外国人という、海外客に人気のホテルです。・・・このホテル、なんと元はラブホテルだったそうです。

一番安い部屋は、一泊一人2,200円と格安です。この安さとラブホテルならではの個性的な雰囲気が外国人の心を掴み、創業から12年で店舗数は8店舗、年間30万人もの外国人観光客が宿泊するまでに成長しています。カオサンはバックパッカー向けの宿泊サイト、ホステルワールド総合評価でもアジア地域第1位を獲得しています。

この大人気ホテル「カオサン」を作り上げたのが、元々バックパッカーだった代表の小澤弘視さんです。自転車を使った下町ツアーなど、ガイドブックにも載らない情報や体験を外国人客に提供していました。

外国人観光客呼び込みのための新たな試みをしている会社が、番組終盤に紹介されていたIT会社の「とまれる株式会社」です。運営しているサイト「とまりーな」では、東北を中心に150軒の登録民家を紹介しているのが特徴です。

とまりーなでは漁業や農業を体験できるのがウリとのことなので、日本ならではの体験を求めてやってくる外国人観光客の人気につながりそうです。またとまれる社は今年5月にエイブルと提携し、空き部屋に外国人観光客が宿泊できるサービスを年内に開始するとのこと。今後増えていく海外旅行者の受け皿になってくれそうです。

沸騰ナビゲーターの高橋一夫さん(近畿大学経営学部教授)は、番組恒例の未来予測で「我が家がホテルに!」と掲げられていました。東京の宿泊施設の平均稼働率はすでに80%以上もあり、しかも政府は2020年の東京オリンピックまでに訪日外国人をいまの倍の2千万人にしようという計画を立てています。

東京で足りない宿泊場所を埋めるのが、とまれる社のビジネスのようにアパートやマンションなどの空き部屋有効活用です。アベノミクス第3の矢でもある国家戦略特区で、アパートやマンションなどの空き部屋を一定の条件を満たせば旅行客などに貸し出せるという規制緩和を検討中なのだそうです。

空き部屋を外国人旅行者に提供できる仕組みができれば、経済的にはもちろん、観光という異文化体験を通して外国人との理解が深まるといった社会的な価値も生み出されるはず。今後、日本の旅行業界もさらに盛り上がって行きそうです。

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