コメ兵となんぼやが中古ブランド品の買取&中国進出で激突!ガイアの夜明け「あなたの”愛用品”その行方」
2019年2月12日(火)放送のガイアの夜明け「あなたの”愛用品”その行方」はメルカリなどフリマアプリ上での中古ブランド品取引が勢いを増す中で、激化するバッグや時計など高額な中古ブランド品の買い取り合戦、そして中国進出を追った回でした。中古ブランド品取扱い業界で第1位のコメ兵、そして急成長し第2位に躍り出た“なんぼや”のSOU社が取り上げられました。
番組冒頭で紹介されていたのが、出張買取のブランドオフです。自宅まで来てくれてリラックスした雰囲気の中で交渉もできるとあって、出張買取は人気のようです。
銀座にオシャレな買い取り専門店「なんぼや」を展開するのが、近年急速に売り上げを伸ばしている株式会社SOUです。なんぼやでは宝石や貴金属、高級時計、ブランドバッグなど1か月に実に1万6000点もの商品を仕入れ、店では売らずオークションにかけて販売しています。
元Jリーガーという異色の経歴を持つ嵜本晋輔社長が率いるSOU社は創業7年で年商315億円に売り上げを伸ばし、中古ブランド品取扱店では大黒屋を抜き、コメ兵に迫る業界第2位にまで急成長しています。
SOU嵜本社長の新たな取り組みとして、従来のオークションだけではなく、ALLU銀座店(アリュー銀座)のように販売を手掛ける店舗展開も進めています。在日の中国人バイヤーを主な対象にした、ブランド店でも手に入らない希少価値が高いヴィンテージだけをよりすぐった高額品の専門ショップです。
中国本土の客のために買い物代行を個人で請け負いSNSを使って転売する、いわゆる「ソーシャルバイヤー」に向けて、メイドインジャパンならぬ“ユーズドインジャパン”のブランド品を販売する戦略を取っているSOU社。
年々増加する彼らソーシャルバイヤーの取引額は、年間3,000億円とも言われているそうです。しかし2019年1月に中国政府がEC取引の規制に乗り出したことで、ソーシャルバイヤーも激減。
そこでSOU社は中国・香港に進出し、日本で培ったオークションシステムで攻勢をかけています。落札率はまだ35%と日本の3分の1程度ですが、品ぞろえの強化やサービス改善でこの数値は伸びて行くと予想されます。
中古ブランド品業界トップのコメ兵の真贋判定AIと中国進出
1947年に創業した中古ブランド品業界第1位のコメ兵(東証2部上場、証券コード:2780)は、今や売上高455億円という規模に成長しています。
中古ブランド品業界トップのコメ兵の最大の武器は、長年培ってきた持ち込まれたブランド品が本物かコピー品かを見分ける“真贋判定力”です。
蓄積してきた本物とコピー品の膨大なデータをを活用し、新プロジェクトとして中古ブランド品の真贋判定にAI(人工知能)の導入も進めています。
コメ兵もブランド品の需要が高い中国進出を狙っており、コピー大国とも言われる中国でAIを使った真贋判定を導入することで売り上げ拡大を図ろうと言う戦略です。
メルカリのようなスマホアプリ上での高額ブランド品の個人間取引は、偽物を掴まされるリスクもあるため大きな成長は見込みづらいと思います。だからこそ、コメ兵やSOU社のなんぼやのように、正規ユーズド品を安心して売り買いできるビジネスは日本はもちろん、中国でも受け入れられるはずです。