特殊高所技術の点検技術ニンジャテックと積水化学工業の下水管補強SPR工法が登場!ガイアの夜明け「暮らしに潜む”危機”を救う!~老朽インフラと闘う技術~」
2012年に中央道の笹子トンネルで天井版が崩落し、多数の死傷者を出した事故はまだ記憶にも新しい所です。2017年2月14日(火)放送のガイアの夜明け「暮らしに潜む”危機”を救う!~老朽インフラと闘う技術~」は、高速道路や橋、下水道などのインフラを守るために戦う企業を追った回でした。
京都に本社を置く株式会社特殊高所技術は高架道路や橋などにロープを駆使して近づき、点検や保守を行う職人集団です。番組でも特殊高所技術の点検模様が紹介されていましたが、まるで忍者のような身軽さと素早い動きでした。実際彼らの技術は「ニンジャテック」と呼ばれているそうです。
近接点検需要の拡大により売上も伸びているようですが、その分、慢性的な人手不足に特殊高所技術は悩まされていました。そこで特殊高所技術は高速道路の建設が進むアフリカ・モロッコから研修生を受け入れます。将来的にモロッコなどで経験を積んだ海外の人材が、日本の点検業務に就いてくれる日がくるかもしれません。
番組後半に紹介されたのが、道路を掘り返さずに古くなった下水道管を再生させる世界初の技術「SPR工法」と、SPR工法を開発した積水化学工業株式会社(東証1部上場、証券コード:4204)の取り組みです。
老朽化した下水管によっては強度が非常に弱く、従来のSPR工法では強度が足りないという課題もより強く柔らかい材料を開発することで解決。積水化学工業が開発した震度7にも耐えられる補強材が、今後日本の下水管というインフラを支えてくれるはずです。
特殊高所技術の点検技術ニンジャテックも、積水化学工業の下水管補強SPR工法も、普段の生活ではあまり気に留めて見ることはありませんが、今回のガイアの夜明けを見て日本のインフラを支える非常に重要な役割を持った企業や事業であることを認識しました。
日本のインフラ技術は、人口が増え経済発展が期待できる海外にも輸出できる強みでもあると思います。とくに国内需要が落ち込むと予想される東京オリンピックの開催後は、こうしたインフラ技術の世界進出が日本経済に貢献してくれる気がします。投資候補先としても検討する価値がある分野です。