外国人観光客のおもてなしに必要な要素は?ガイアの夜明け「”お国柄”に商機あり! 〜訪日外国人の新たな攻略法〜」視聴レビュー

日本を訪れる外国人旅行者が激増しています。外国人利用者の増加もあり、当サイト管理人も出張先のホテルを予約するのが難しくなってきました。2015年9月15日(火)放送のガイアの夜明け「”お国柄”に商機あり! 〜訪日外国人の新たな攻略法〜」はそんな訪日外国人がもたらす勝機を取り上げた回でした。

東京・渋谷のITベンチャー企業の株式会社ナイトレイでは、2015年から中国・台湾・香港・韓国・タイなどの訪日旅行者の行動を「見える化」するサービスを始めました。外国人旅行者がSNSに投稿した内容から、訪れた場所や行動を分析して地図に表示するサービスです。

外国人観光客の具体的な動きが分かるため、ブランド用品の販売を手掛ける「ブランドオフ」をはじめ様々な企業がナイトレイ社のサービスを導入しているそうです。地図で可視化できるので、実店舗を持つ企業にとっては大変参考になるサービスだと思います。

大阪の旅行会社、株式会社フリープラスは訪日外国人旅行者に特化したベンチャー企業です。国別のツアーを用意して急成長を続けており、国や文化圏によって違う行きたい場所、食べたいを細かく対応することで人気となっているそうです。

番組ではミャンマーで「鎌倉で大仏の置物を買えば再び日本に行ける」という噂があることに着目し、ミャンマー人を鎌倉の大仏に連れて行くツアーの模様を取り上げていました。京都や奈良ではなく、噂をもとにミャンマー人に鎌倉を案内するというのは着眼点の勝利ですね。

さらに2015年3月、フリープラス社では商品を外国人に売り込みたい企業向けに、国別のマーケットリサーチを請け負うサービスを開始します。そんなフリープラスに調査を依頼したのが、男性化粧品大手の株式会社マンダム(東証1部上場、証券コード:4917)です。

マンダムの主力商品である「男性用汗ふきシート」を、どうしたら中国人にも買ってもらえるのか中国人ツアー客を対象に調査してほしいという依頼でした。マンダムの汗ふきシートを試した中国人観光客およそ3,000人の調査結果からは、「女性に利用される」「小型の方が受け入れられやすい」という点が浮かび上がっていました。現地に行く前に、旅行者からアンケートを取るのはコストも抑えられて良いアイデアだと思います。

番組後半、優秀な外国人人材の派遣・紹介・採用支援を行う株式会社グローバルパワーによる企業向けの「覆面調査サービス」が紹介されていました。調査の依頼があった店に日本語が堪能な外国人を派遣し、日本語が出来ない観光客を装って従業員がきちんと対応できているかを調査するサービスです。

このグローバルパワー社の覆面調査サービスを依頼したのが、外国人向けに指さしシートを導入している大丸東京店です。中国人とタイ人の覆面調査員が大丸東京店に訪問する模様が放映されていましたが、指さしシートはほとんど使われず、思いのほか言葉の壁に苦戦している様子が見受けられました。

訪日外国人を相手にするお店のスタッフに必要なのは、語学力よりも積極的に話しかけ対応する姿勢だと今回の番組を見て再認識しました。行動力を伴ったおもてなしの心が、外国人旅行者の心と財布を掴むのかもしれません。

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