ブラックフライデーに双十一(シングルデー)、世界のセール規模は桁違い!ガイアの夜明け「世界の“巨大セール”を狙え!」視聴レビュー

2014年12月16日(火)に放送されたガイアの夜明け「世界の“巨大セール”を狙え!」は、アメリカのブラックフライデー、そして中国のシングルデーという世界的に見ても超巨大規模の一大セール企画と、そこに挑戦する無印良品とキリン堂の取り組みを追った興味深い回でした。

日本にもクリスマスセールやクリアランスセールなど様々なセールが存在しますが、アメリカのセールは桁が違います。赤字企業もこのセールで黒字になることから「ブラックフライデー」と呼ばれるセールが、毎年11月の第四木曜日の「感謝祭」(サンクスギビングデー)翌日から開始されます。2013年はブラックフライデーからの数日間で小売業の売り上げ額は5兆8000億円を超えたそうです。

今年のブラックフライデーはマンハッタンにある家電量販店ベストバイが50インチのパナソニック製大型テレビを199ドルで販売し大行列を呼び込むなど、好調なアメリカ経済もあり例年以上の盛り上がりを見せました。

番組冒頭、東京・池袋の駅前にある無印良品に良品計画(東証1部上場、証券コード:7453)のヒットメーカー社員にして、アメリカ支社の社長に就任した嶋崎さんがやってきていました。あのアロマディフューザーも島崎さんが開発した人気商品だそうです。

嶋崎さんはアメリカ旗艦店でもあるMUJIタイムズスクエア店を全面改装し、季節感や出した客を呼ぶ売り場を作るとともに、ブラックフライデーセールの目玉として自らが開発した大ヒット商品、アロマディフューザーを全面的にプッシュ。

さらに、ポイントカードにもなる無印良品のエコバッグを1ドルという激安価格で販売。セール初日、待っていたのは7人のみという寂しい状況でしたが、展示されたアロマディフューザーを外から見たお客さんが続々と入店していました。

そして昼過ぎには店が混みあってきて、エコバッグも続々と買われていました。ブラックフライデーセール初日における無印アメリカ9店舗の売り上げは約2,400万円と、昨年より30%近くも増加したそうです。また無印エコバッグも188枚、アメリカ全店で635枚と予想以上に売れ行きになっていました。

中国のネット通販サイトの利用シェアで全体の52.1%と、圧倒的な人気を誇るのがインターネット企業のアリババが運営するネット通販サイト「天猫tmall」(ティーモール)です。ちなみに第2位が18.3%の京東商城、第3位が6.4%のテンセント電商、第4位が4.3%の蘇寧易購、そして第5位が2.2%のアマゾン中国というランキングです。

そんな圧倒的第1位の人気ネット通販モール「天猫tmall」は、毎年11月11日に「シングルデー」と呼ばれる一大セールを開催しています。家電のハイアールやスポーツ用品のアディダス、メンズファッションのジャック・ジョーンズ、そしてベビー・マタニティー用品の花王など、セールでは国内外関わらず大きな売り上げを獲得しています。

2014年の今年、tmallセールに関西を中心に300店舗以上を展開するドラッグストア「キリン堂」(東証1部上場、証券コード:2660)が初挑戦することになりました。青汁をはじめとした独自開発の健康食品に強みを持つドラッグストアです。

キリン堂は2012年に中国に出店したものの、売り上げは苦戦が続いていました。そこで、中国のネット販売で顧客を獲得し、知名度を向上させるため天猫tmallの11月11日の巨大セールに挑戦することを決定します。

ジャパンゲートウェイの「レブール」という日本で約6,000万本も売れたシャンプーを目玉に、青汁や絆創膏といった商品販売につなげる施策を打ち出します。

4,000万円の売り上げ目標を立てていたキリン堂、ティーモールでの一大セールの結果はなんと1億5700万円という巨大な売り上げを達成していました。実に9万6千人ものお客さんがキリン堂の商品をセールで購入されたそうです。

無印良品が挑んだアメリカのブラックフライデーに、キリン堂が挑んだ中国の双十一(シングルデー)、いずれも日本とは比べ物にならない規模です。一過性で終わるのではなく、セールをきっかけに日本企業がアメリカや中国で存在感を強めてくれることを願います。

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