いすみ鉄道の鳥塚亮社長が語る地域に利益を生むことの大切さ、カンブリア宮殿「本当の価値で客を集めろ!赤字鉄道の感動再生術」放送動画の感想

春の絶景が楽しめる旅行先として人気のローカル線、のどかな房総半島を走る「いすみ鉄道」。数年前まで廃線の危機にさらされていたいすみ鉄道を注目の鉄道に変えた男が、2009年公募で社長に就任した鳥塚亮(とりづか・あきら)社長です。

2016年4月21日(木)放送のカンブリア宮殿「本当の価値で客を集めろ!赤字鉄道の感動再生術」には、外資系航空会社のエリート社員から地方のローカル鉄道のトップに転身した鳥塚社長が途上され、赤字路線を人気鉄道に変えた企業戦略について語られていました。

いすみ鉄道は千葉県房総半島の山間から外房にかけてのわずか26.8キロを14の駅で結ぶローカル線です。菜の花や桜の眺めを楽しめる時期には、観光客で列車内は満員電車のような混みようになります。

美しい風景だけでは無く、人気車両「ムーミン列車」やムーミングッズの販売、日本で走っているのはここだけというディーゼル列車「キハ」、さらには豪華な料理を味わえるランチ列車など、女性をターゲットにしたことが業績V字回復の秘訣だと鳥塚社長は話されていました。

2009年に社長に就任した鳥塚氏は利用者が減り続けていた「地域の足」としての鉄道を、「観光列車」に変えることで売り上げを伸ばすことに成功されています。ただ「地域の足」を捨てるのではなく、これを守る戦略にも注力されています。

いすみ鉄道を守る取り組みが、地元のおじさんや鉄道マニアで作った「いすみ鉄道応援団」や、地元の高校生たちによる清掃活動です。いすみ鉄道を盛り上げるために、応援団は駅弁の販売や駅前広場の整備を自主的に行っているそうです。

現在、鳥塚社長は赤字路線という共通の悩みを抱えている全国のローカル線を救うため、駅にライブカメラを設置しその映像を視聴できるネット回線利用料から収益を得るプランを提案されています。初期投資はウェブカメラだけで収益を積み上げられる、面白いプランだと感じました。

いすみ鉄道が廃線にならないよう、鉄道会社だけでなく地域住民やファンが本気で協力しているのが印象的でした。鉄道を心から愛する生粋の鉄道マニアのパワフルなおっちゃんが、いすみ鉄道の社長として頑張っているからこそ、今日の人気やV字回復につながっているのだと思います。

スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です