個性を活かして地方再生に取り組むマックアース、カンブリア宮殿「斜陽産業にチャンスあり!異色のスキー場再生請負人」感想&評価

2016年2月25日(木)放送のカンブリア宮殿「斜陽産業にチャンスあり!異色のスキー場再生請負人」に登場されたのが、スノーリゾート等のリゾート再生を手掛ける株式会社マックアースの代表取締役、一ノ本達己(いちのもと・たつみ)社長です。

スキー修学旅行や映画「私をスキーに連れてって」の効果もあってピーク時の90年代には1800万人だった日本のスキー人口は、今では半分以下に激減しています。一ノ本氏が率いるマックアース社は、そんな苦戦するスキー業界において、スキー場の個性を際立たせることで再生につなげています。

札幌市郊外にあるスノークルーズオーンズも、マックアース社が個性を際立たせたことで再生させたスキー場の1つです。札幌から20キロほどの近さにあるものの、規模が小さく周辺に対規模な競合が多いため廃業が決まっていたそうです。

再生に乗り出したマックアースの一ノ本CEOは、競合する大規模なスキー場と差別化するため、フォットネスクラブ代わりに使ってもらうことを思いつき6万円だったリフトのシーズン券を3分の1の2万円という激安価格にまで値下げします。結果、売上は4倍以上と大成功を収めています。

また岐阜のダイナランドではライダー需要を取り込むため、毎晩11時までのナイター営業に踏み切ります。さらに今シーズンからは30万個のLEDを使ったイルミネーションを始めたことで、こちらも来場者数25%アップという成果を出しています。

長野県木曽郡にある御嶽村のスキー場「おんたけ2240」も、マックアース社に運営委託したことで来客数アップに成功されたそうです。来客数が増えればスキー場はもちろん、民宿や旅館、レストランなどの地元産業の売上にもつながります。スキー場をつぶしてしまうというのは、地域産業の衰退にも直結してしまいます。

2015年10月、年間平均気温が25度というタイの首都バンコクに、雪で遊ぶ施設「スノータウン」がオープンしました。約1,000円という高めの利用料金にも関わらず、週末には2時間待ちとなるほどの人気施設になっているそうです。スノータウンで雪を楽しんだ多くのタイ人が、天然雪を経験しに日本のスキー場にやってきてくれる日も遠くないと思います。

初参入からわずか8年、2015年度には売上高180億円という日本最大のスキー場運営会社にまで成長した一ノ本率いるマックアース社。スキーをブームではなく、文化として根付かせるため活動している姿に非常に共感しました。上場はしていないようなので、株式公開の際には応援したいと思います。

スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です