大人の鉛筆、着せ替え靴、nutte(ヌッテ)がメイドインジャパンを支える!ガイアの夜明け「消すな職人技!生き残りの秘策」
海外ではメイドインジャパン商品が人気ですが、中国製品などに押され日本国内に流通しているアパレル製品の国内比率はわずか3%といわれるまでに縮小し、かつて日本中にあった縫製工場や生地メーカーは最盛期の4分の1にまで減少しています。
そんな苦境の中で日本の職人技を支える取り組みとして、2016年9月13日(火)放送のガイアの夜明け「消すな職人技!生き残りの秘策」では鉛筆メーカーの北星鉛筆、靴メーカーのジェイジェイジャパン、そしてメーカーと職人をつなぐnutte(ヌッテ)の活動が紹介されました。
少子化やペーパーレス化の影響で最盛期の7分の1にまで鉛筆の生産は縮小しています。鉛筆の製造技術を次代につなげるため、鉛筆メーカーの北星鉛筆は子供向けから視点を変え、鉛筆を使わなくなった大人をターゲットに「大人の鉛筆」を開発。芯をノック式で出すシャーペンに似た構造で、100万本を超える大ヒット商品になっています。
「大人の鉛筆」や「和風の大人の鉛筆」は文具店だけでなく、インターネット通販でも購入可能です。和風の大人の鉛筆は2020年の東京オリンピックに向け、外国人観光客から人気も高まりそうです。
カジュアルなスニーカーや革靴に、気分やシチュエーションによって変えられる国産着せ替え靴「Johnny & Jessy (ジョニー&ジェシー)」を生み出したのが神戸市須磨区にある靴メーカーのジェイジェイジャパンです。
アッパーと呼ばれる上の部分と、ソール部分がジッパーで繋がっていて自由に取り替えが出来るのが特徴です。着せ替え靴から発展させた着せ替えサンダルを開発しアメリカ・ラスベガスの見本市「リバティーフェア」に出展するなど、ジェイジェイジャパン社は日本の技術を武器に海外販路の開拓にも乗り出しています。
ガイアの夜明け後半では、ファクトリエやシタテルとは違ったスタイルで縫製業界を救おうとする取り組みとして、服を縫って欲しい人と縫製職人をマッチングするサイト「nutte(ヌッテ)」が取り上げられました。
nutte(ヌッテ)の仕組みは、まず服等を作ってもらいたい依頼側が予算や納期、デザインを提示し、ヌッテに登録している職人が予算や納期、仕事内容を見て仕事を受けるか決めるというものです。
縫製職人が個人のため小ロットで出来るのが強みで、規模の小さいアパレルメーカーや子供の学芸会用の衣装など一般人でも利用できるのが特徴です。登録している職人は現在約1,000人とのことですが、個人間取引がネット上でも増えている昨今、ヌッテの登録者数は今後より増えていくと思います。
北星鉛筆の「大人の鉛筆」、靴メーカーのジェイジェイジャパンによる着せ替え靴、そしてメーカーと縫製職人をつなぐnutte(ヌッテ)など、日本の職人や工場を支える取り組みがますます広がる事を祈っています。