同族経営から脱却、たち吉と永楽屋の新しい取り組みが紹介されたガイアの夜明け「”よそ者”は老舗を救えるか?」感想&評価

2015年12月8日(火)放送のガイアの夜明け「”よそ者”は老舗を救えるか?」を視聴しました。創業100年以上の老舗企業が多い日本の中で、同族経営から脱却し、しがらみのない外部の新鮮な視点を持ち込み再生を図るたち吉と永楽屋の新たな取り組みを追った回です。

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1752年に京都で創業した陶磁器販売会社「たち吉」は愛用する人も多く、1992年のピーク時には売り上げが271億円を達成した人気ブランドです。しかしバブル崩壊による不景気のあおりをもろに受け、さらに中国産など安価な輸入品が出回ったことで経営が悪化。

時代の変化に対応するため低価格路線に舵を切ったところ、たち吉はブランドイメージを下げてしまい、結果2015年4月には経営不振に陥り大手投資ファンド「ニューホライズンキャピタル」の傘下に入る事となります。

たち吉の創業家は経営陣から退任し、役員の半分以上を社外の人間で構成して再出発を果たすことになりました。新社長として投資ファンドが送り込んだのが、元三越の渡邊信夫さんです。渡邊新社長はブランド再生を掲げ、自ら全国を飛び回り店舗の見直しや商品開発、接客教育まで現場の改革に乗り出しています。

さらに岐阜県の美濃焼の職人をはじめ、たち吉に協力する全国各地の窯元の職人たちも、たち吉ブランドの再生を願い新商品開発の協力をしています。大量生産から、職人による本物の商品を販売する。たち吉の取り組みは今の時代、消費者からの評価にもつながると思います。

ガイアの夜明け後半で紹介されていたのが、京都府中京区で今年400周年を迎えた老舗の手ぬぐい屋「永楽屋」です。元々、織田信長公の御用商人として活躍していた祖先が永楽屋の屋号と細辻の姓を受け、江戸時代初期の元和元年(1615年)に綿布商として創業したという歴史ある企業です。

永楽屋では手ぬぐいや風呂敷などを取り扱ってきましたが、海外の有名ブランドのタオルに押され日本の手ぬぐい業界は凋落。永楽屋も売り上げが最盛期の半分近くにまで落ち込んでいます。そんな永楽屋の再生に乗り出したのが、12代目の娘と養子縁組で結婚された14代目の細辻伊兵衛(ほそつじ・いへい)さんです。

アパレル業界での経験もある細辻伊兵衛社長は、1999年に永楽屋の社長に就任。手ぬぐいを使ってハンカチやポーチを製作し、昭和初期のデザインを復刻した手ぬぐい販売によって人気を獲得していきます。

そして創業400年の今年、イギリスの国立ヴィクトリア&アルバート博物館のミュージアムショップが、永楽屋の手ぬぐい販売をスタート。さらにフランス・パリのバイヤー・ポールさんの協力を取り付け、ヨーロッパでの販路拡大につなげることに成功します。職人こだわりの手ぬぐいは海外でも人気を獲得できる事でしょう。

日本の老舗企業が生き残るには、時代の変化に対応し、伝統を守りながら新しいことに挑戦しながら、職人による本物の商品を生み出し、国内外に販路を広げる。今の時代はこの取り組みが大切なのだと思います。

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