ホンダジェットの価格は5億4千万円!ガイアの夜明け「ホンダ…”空”への挑戦!~独占取材!ジェット機開発の裏側~」視聴レビュー

ニュースでも大々的に流れていたのでご存知の方も多いかと思いますが、ホンダが約30年もの期間をかけて開発をしてきた「ホンダジェット」の日本初飛行が2015年4月23日に行われました。

2015年4月28日(火)放送のガイアの夜明け「ホンダ…”空”への挑戦!~独占取材!ジェット機開発の裏側~」は、そんなホンダジェットの開発の裏側に迫った非常に興味深い回でした。

ちなみに、ホンダジェットの性能は航続距離が2,185km(=1,180nm:ノーティカルマイル)、最高速度は小型ビジネスジェット機では最速となる778km/h(=420ノット)を誇ります。価格は450万ドル、日本円で約5億4千万円です。

ガイアの夜明けが独占取材していたホンダエアクラフト社の藤野道格社長は、約30年もの間、ホンダでジェット機開発に取り組んできたベテランです。番組では従業員や見学者に気さくに話しかける、人の良い社長というイメージを受けました。

2016年の今年、いよいよアメリカで発売されるホンダジェット。世界のビジネスジェット市場は2014年時点で約2兆6,000億円にも上ります。国土が広いアメリカでは約2万機のビジネスジェットが保有されているそうです(日本には2011年時点で62機しかありません)。

ビジネスジェット市場は大型機の価格が30億円以上、中型機が10億円~30億円、そして小型機が4~10億円という価格帯になっています。ホンダジェットが狙うのが、この小型機の市場です。

一般的な小型ビジネスジェットの場合、エンジンは胴体に付いているのが普通ですが、ホンダジェットの場合は主翼の上にエンジンが置かれる斬新な設計になっています。これが空気抵抗を軽減し、ライバル機に比べて12~17%燃費が向上しているそうです。

主翼の上にエンジンを置くというアイデアは、航空業界で権威のある賞をいくつも受賞することにつながりました。またアメリカで特許も取得しています。素人目船で見ても、主翼の上にあるエンジンはカッコいいデザインだと思います。また多くの航空機メーカーがエンジンを外注しているのに対し、ホンダジェットのエンジンは自社開発しているのが特徴です。

アメリカ・フロリダ州オーランドで開催された世界最大のビジネス航空機展示会「NBAA2014」でもホンダジェットは大きな注目を集めていました。藤野社長の広報活動もあり、ホンダジェットはすでに100機以上の受注を獲得しているそうです。今後はヨーロッパ各国にも販路を広げていく予定です。

番組後半に紹介されていたのが、ホンダジェットの部品メーカーの取り組みです。自動車には3~4万点の部品が使われているのに対し、旅客機は約300万点、ホンダジェットのような小型ジェット機には約70万点もの部品が使われています。

兵庫県尼崎市にある住友精密工業株式会社は、「脚」と呼ばれる飛行機の足回り部品を製造しているメーカーです。海外から航空機部品を仕入れているものの、海外メーカーの部品は品質が悪かったり、納期が安定しないなど問題を抱えていました。

そこで住友精密工業社は日本の町工場に部品製造を依頼します。その1つが石川県白山市にあるメッキ会社の浅下鍍金株式会社です。浅下鍍金の浅下社長は他の町工場3社と組んで「ジャパンエアロネットワーク」という新会社を設立し、ホンダジェットの部品量産に乗り出しています。

ホンダの創業者、本田宗一郎の夢でもあったジェット機開発。ホンダジェットはホンダと、そして日本の町工場の未来に大きなプラスの影響を与えていくと、今回の番組を視聴して感じました。

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