エアウィーヴと桃太郎ジーンズの海外展開を追った、ガイアの夜明け「世界では無名…どう“ブランド化”するか?」視聴レビュー

2015年4月7日(火)放送のガイアの夜明け「世界では無名…どう“ブランド化”するか?」は、エアウィーヴや桃太郎ジーンズなど日本では有名なものの、世界では無名な商品のブランド価値をどのように高めることができるのか、という興味深いテーマの会でした。

番組冒頭に紹介されていたのがフィギュアスケートの浅田真央選手が愛用している「エアウィーヴ」です。高反発のマットレスパッドとして、この3年で売り上げが10倍になるなど日本国内で急激に売り上げを伸ばしています。

しかし株式会社エアウィーヴの高岡会長は、エアウィーヴのブランドを海外で広めなければ、今後類似商品が出てくるリスクがあると危惧しています。2014年2月からアメリカでもネット通販を展開しているものの、売れ行きはあまりよくないとの事。ちなみに日本では楽天市場でもエアウィーヴを購入できます。

エアウィーヴ社の高岡会長はプロテニスプレイヤーの錦織圭選手も所属した事のあるIMGアカデミーや、オリンピックのトレーニングセンターにエアウィーヴを提供することで実績を積み、高級ホテル「アンダーズ 東京」で試験的な導入が決まるなど着実に成果をつみあげています。

また2015年3月にはニューヨーク・ソーホー地区に米国エアウィーヴ一号店を出店します。IMGアカデミーの生徒やアメリカのトップアスリートがエアウィーヴを使っていることを大々的に宣伝することで、大きな売り上げアップにつなげていました。やはりブランド認知度を上げるための施策の積み重ねが、売上とブランド力につながってくるのだと思います。

番組後半に紹介されていたのがメイド・イン・ジャパンの「桃太郎ジーンズ」です。日本産ジーンズ発祥の地でもある岡山県倉敷市児島にあるジーンズメーカー、「藍布屋(らんぷや)」の眞鍋社長が2006年に開発したのが桃太郎ジーンズです。

価格は2万円以上と比較的高価な桃太郎ジーンズですが、質の高い国産ジーンズとそのネーミングセンスもあり、日本では人気が知名度も高まっています。しかし海外では日本製のジーンズは無名でブランド力もなく、さらに関税や輸送量が上乗せされるため日本国内の倍近い価格になってしまいます。

これでは日本産ジーンズは売れないと、眞鍋社長は「ジャパンブルージーンズ」という海外向けの新しいブランドを構築し、社名も「ジャパンブルー」に変更します。眞鍋社長が藍染め職人だったこともあり、”ニッポンの青”を前面に押し出したブランドです。

またブランド化の次なる作戦として、ヨーロッパの老舗ブランド「クレージュ」や「ピエール・カルダン」など7つのブランドと、コラボ商品企画の検討を行っているそうです。職人が作った「ジャパンブルー」は今後、ヨーロッパを中心に人気が広がるかもしれませんね。

エアウィーヴや桃太郎ジーンズなど、品質の高さから日本国内で人気はあっても、海外ではまだまだ無名な商品はたくさんあります。実績と品質でブランドを積み上げることで、外国人にも受け入れられる日本産の商品が増えてくれることを願っています。

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