ステーキのあさくまも再建中、テンポスバスターズ創業者の森下篤史氏が登場したカンブリア宮殿「会社は社員が活躍する舞台! “社員が変わる”驚きの企業再生術!」視聴レビュー
2015年8月20日(木)放送のカンブリア宮殿「会社は社員が活躍する舞台!“社員が変わる”驚きの企業再生術!」に登場されたのが、飲食店向けの厨房機器のリサイクルを手掛ける株式会社テンポスバスターズ(ジャスダック上場、証券コード:2751)創業者、森下篤史(もりした・あつし)氏です。
番組によると森下経営の特徴はとにかく社員のやる気を引き出し、それを直接的な成果につなげる、というものだそうです。最近では本業のリサイクル業だけでなく、そこで得たノウハウを活かし、ステーキのあさくまのように苦戦する飲食チェーン店の業績をV字回復させています。
カレー屋やラーメン屋、カフェなど飲食店の開業を志す人たちにとって欠かせない店が、今回のカンブリア宮殿に登場された飲食店向けの厨房機器リサイクルチェーン、株式会社テンポスバスターズです。ただ単に厨房機器を販売するだけでなく、開業の支援サービスまで提供しています。
中小飲食店のお助け企業とも言えるテンポスバスターズは、中古はもちろん、新品やお皿、調理器具まで、開業に必要なものなら何でも揃うショップです。テンポスを利用することで、通常400万円はかかる開業費用が、半額の200万円で済ませることができるそうです。
現在日本では年間16万件の飲食店が廃業し、それと同じく16万件が新規開業しているとのこと。テンポスでは廃業する飲食店が通常は有料で処分する機器を高値で買い取ることで、激安価格にて新規開業飲食店向けに販売しています。
テンポスバスターズを創業した森下篤史社長は静岡大学を卒業後、電気機器メーカーに入社するも36歳の時に一念発起し、食器洗浄機の販売会社を設立します。しかし売り上げは頭打ちになり、事業の幅を広げるため回転寿司や英会話学校など7つもの事業に手を出し・・・相次ぎ失敗に終わります。
そんな失意の森下社長に転機が訪れたのは、テレビ番組で紹介されていたリサイクル会社「生活倉庫」だったそうです。生活倉庫の社長が高級外車に乗っているシーンを見て、中古リサイクル業の可能性を感じ進出したそうです。
テンポスには定年が無いため、60歳以上の社員が全体の3分の1を占めています。また一度社内を辞めた社員が復活できるバツイチ制度や、社員が上司を通さずに、自分の行きたい部署や店舗に異動できるフリーエージェント制度、欲しい他部署の社員をスカウトできるドラフト制などユニークな人事制度を採用しています。
個人的に非常にユニークだと感じたのが、4年に1度行われる「社長のイス争奪戦」です。なんとテンポスでは、社長を選挙で決める仕組みまで導入しているのです。年商200億円を超える企業の社業が選挙で選ばれるのは、他社にはない特徴だと思います。
テンポスバスターズを創業し拡大してきた森下氏が現在、一番注力しているのが飲食店のプロデュース&支援業務だそうです。森下氏が最初に手掛けたのが名古屋を拠点に拡大してきた「ステーキのあさくま」です。
店舗ランキング制度やスタッフへのボーナス制度、そして徹底した店舗トレーニングを実施することで、ステーキのあさくまの売り上げをV字回復させることに成功しています。
1997年3月に創業したテンポスバスターズは今や2,000名以上の従業員(パートアルバイト含む)を抱え、売上も235億円にも上ります。創業者である森下氏のパワフルな活躍で、テンポスは自由と責任を持った社員と共にこれからも大きく成長していくと番組を見て感じました。