高松丸亀町商店街のコミュニティに感銘、カンブリア宮殿「地方の底力SP第二弾!~苦境にある地方商店街!奇跡の再生術~」視聴レビュー

2014年3月27日(木)のカンブリア宮殿「地方の底力SP第二弾!~苦境にある地方商店街!奇跡の再生術~」を視聴しました。香川県・高松市にある「高松丸亀町商店街」の振興組合理事長、古川康造(ふるかわ・こうぞう)氏が登場し、コミュニティの力で街を再生できると熱く語られた回になります。

高松丸亀町商店街の全長470メートルの通りには高級ブランド店を含め約200の店が立ち並び、休日には1日3万人が訪れる四国随一の人気商店街としてその名を轟かせているそうです。

香川県高松市の中心部に位置する「高松丸亀町商店街」は400年を超える歴史を持つ伝統ある商店街ですが、バブル絶頂期の1988年、瀬戸大橋の開通をきっかけに大型量販店が次々と高松市内に進出し、多くの客を奪われピンチに陥ったそうです。

そんな厳しい状況に追い込まれた古川氏を始めとする商店街の人々は、商店街の再生事業として日本で初めて“土地の所有と利用を切り離す”という「定期借地権」を使った再開発を行いました。これによりファッション系店舗ばかりが占めていた旧商店街を、客が望むものが揃うバランスの良い店舗構成を作り出すことができ、結果として商店街の売り上げは2倍強、通行量は3倍にもなったそうです。

かつては1000人以上が暮らしていた丸亀町商店街ですが、バブル期に行われた地価高騰による「地上げ」などの影響で、バブル崩壊後には人口がわずか75人にまで減少したそうです。人が住まない商店街に復活はない。そう考えた商店街が打ち出した改革案が、商店街のビルの上層階をマンションにするという大胆な計画でした。

住民を取り戻すため商店街が主導して24時間対応の診療所を開設し、スーパーを誘致し、様々なカフェやレストランもオープン。駅への格安バスを走らせ、駐車場で利益と高齢者の雇用を生み出す。こうして75人まで減った人口を、高齢者を中心に500人まで増やすことに成功しました。

古川さんによると、新たに生み出した丸亀町商店街を「ただものを売る場所」としては考えず、“連携のステージ”と考えているそうです。商店街に関わる人々がネットワークを作り繋がることで、様々な事業や商品のアイデアが商店街発で生まれていくという考え方です。現在では、商店街と地元の生産農家がタッグを組んで、月に一度、商店街に「マルシェ(市場)」を設置する取り組みや、地元のアーティストと共業で新商品を生み出していました。番組で紹介されていた高松丸亀町商店街の“レモンのハチミツ漬け”は女性受けも良さそうです。

村上龍さんの編集後記で話されていたように、もっとも重要なのは外観や手法では無く、信頼に裏打ちされたコミュニティだとカンブリア宮殿を見てKENも再認識しました。コミュニティが崩壊すると、どれだけ資金やアイデアがあっても上手くはいかないでしょう。コミュニティさえあれば、何度でも復活できるはず。人の力の可能性に触れられた回でした。

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