一山一家の精神、カンブリア宮殿“奇跡の集客”シリーズ第1弾「リピーター続々、年間140万人が殺到 “驚異のリゾート”福島ハワイアンズの底力」視聴レビュー
映画「フラガール」の舞台としても有名な常夏リゾート「スパリゾートハワイアンズ」。スパリゾートハワイアンズの運営会社「常磐興産株式会社」は東証1部上場企業でもあります(証券コードは9675)。株主優待も実施しているので、読者の方の中には株主になっている方もいるかもしれません。
スパリゾートハワイアンズは2011年3月11日に発生した東日本大震災から2年が経過した今も、原発処理や風評被害など様々な逆境に苦しむ福島県の太平洋沿岸部いわき市に位置しながら、年間140万人という驚異の集客力を誇っています。2013年7月11日に放送されたカンブリア宮殿では、東京から200キロも離れた東北のリゾート地に、人々がなぜ殺到するのかを取り上げていました。
カンブリア宮殿の番組冒頭で紹介されていたのが、東京駅のバス乗り場に続々と集まる老若男女と、福島県の太平洋沿岸部いわき市にある「スパリゾートハワイアンズ」に向かう満車のバス群の姿です。そう、スパリゾートハワイアンズでは宿泊者向けに、東京駅はもちろん、新宿、さいたま、横浜、立川、千葉、そして渋谷から無料送迎バスを走らせています(2013年11月現在)。電車でもマイカーでも1万円以上の交通費がかかりますので、これは嬉しいサービスですね。
スパリゾートハワイアンズとは、東京ドーム6個分の敷地に約20の温水プールや温泉、約500室のホテルを併設した巨大温泉リゾートの名称です。2006年公開の映画「フラガール」がヒットしたこともあり、東日本大震災前は年間130万人が訪れていたとのこと。しかし、震災の影響で半年間休業し、来場者も30万人に激減してしまったそうです。
すごいのは、そこからわずか1年で震災前の来場者水準に戻したという、驚異の復活劇です。おじいちゃんおばあちゃん世代、親世代、そして子供世代という3世代の客を取り込む様々な施設づくりに加え、1万2千円ポッキリで大満足できる格安感、館内全て水着裸足OKというリラックス感などなど、成功の秘密にはハワイアンズ独自の集客手法があるようです。
スパリゾートハワイアンズの象徴でもあるフラガールの原点、それが“炭鉱”です。スパリゾートハワイアンズの運営会社「常磐興産株式会社」(9675)の前身は、本州最大の炭鉱として戦後日本のエネルギーを支えた『常磐炭鉱』とのこと。エネルギーが石油にかわり閉山に追い込まれる中、当時の副社長だった中村豊氏(故人)が思いついたのが沸き出す温泉を利用したリゾート「常磐ハワイアンセンター」だったのです。
「一山一家:ひとつの山はひとつの家族」という炭鉱ならではの企業風土を抱え、父がホテルマン、母が厨房で皿洗い、息子がコックで、娘がフラガールという家族総出で作り上げた巨大リゾート施設、それがスパリゾートハワイアンズです。その企業風土は、地元客向けの年間パスポートや、フラガールの全国無償派遣といった行動にも表れています。
常磐興産株式会社の斎藤一彦会長が番組内で語っていた「全ては地元のため」「観光は街づくり。地元の活性化がハワイアンズの為になる」という斎藤会長の信条が、行動にも表れていると感じました。斎藤会長は福島県やいわき市のPRを行うだけでなく、地元いわき市の観光協会の会長もつとめ、地元と積極的に連携をとっています。
スパリゾートハワイアンズを運営する常磐興産株式会社、カンブリア宮殿を見るまではあまり知らない会社でしたが、「スパリゾートハワイアンズ」無料入場券が株主優待としてもあるようですし、応援のためにも投資しようか管理人KENは検討中です。